移ろう記憶 完結日:2019年2月1日 作者:小岩井豊 評価:★★★★☆ 4.4夫のDVにより前向性健忘症を患った古都実は、記憶が六時間しか持たなくなった。見知らぬマンションで目覚めると、そこには監禁され傷付いた少女が。いったい誰がこんな酷いことを? 『痛み』への執着、確立されない自己認識。覚醒と忘却を繰り返し、自分が犯したかもしれない犯罪に懊悩する彼女の前に、二人の高校生が現れる。 話数:全17話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 女主人公 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 前向性健忘 学園 拷問 監禁 記憶 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
彼女、古都実の記憶は0時6時12時18時を境にリセットされ、決して思い出せない。ノートに日記を書くことで、それぞれの時間帯の古都実へ向けた交換日記を外部記憶装置としている。ある日、リビングの簡易倉庫の中にいた縄で縛られていた女の子。あの日、沼に投げ入れた。白い欠片と黒い糸屑の混じった肉団子。その全てを忘れ、しかし言葉にできない違和感を抱く彼女の前に、二人の高校生が現れる。天使のような、死神のような二人に出会い。彼女は死んで生まれ変わる。この物語の話の冒頭の多くは、古都実の見覚えの無い場所から始まる。それがどこか清々しく新鮮にすら思え、面白く感じるのだから不思議だ。彼女の結末は、一見すると素晴らしく幸せで、しかし凄まじく残酷な終局を迎える。あなたはそれを許せるだろうか。それとも許せないだろうか。彼女の、いや彼女達の、幸せで残酷な結末を、是非見届けてほしい。