評価:★★★★☆ 3.8
昔々、水の国という水神と奇跡を信じる一つの国がありました
けれどその国は、火の国によって、一晩で滅ぼされ、
神は夢物語に、奇跡は怪しげな呪いとなってしまいましたーーーある日のこと、火の国では、次期王位継承者を決めるため、王からの布告がなされた。
いわく、国内で相次いでいる怪奇事件の真相を突き止めた者を次期王位継承者とする。
多くの権力者が、実力、人望ともに兼ね備えた第一王太子に味方する中、銀の騎士フェン・ヴィーズだけは第二王太子アッシュ・エイデンの下へ向かっていた。
ーー理由は、簡単。人気のない第二王太子に取り入っておけば、報奨金が独り占めできると思ったから。
ところが金炎の王太子と呼ばれるアッシュは、どうにもやる気がないようで……!?孤高の王太子 × 秘密を抱えた男装騎士の国興しラブストーリー。
*完結済み
**2019.04.25追記 コミティア128(2019.05.12開催)に加筆修正+いちゃいちゃなおまけをつけて持っていきます。詳細は「あとがき」を御覧ください。
***本作はカクヨム、LINEノベルでも掲載しています。
話数:全58話
ジャンル:エピック・ファンタジー ラブコメ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:じれじれ
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象
火の国に滅ぼされた水の国の王女であり、水神の加護を受ける巫女フェン。彼女は男の姿で火の国の騎士団に入り、銀の騎士と呼ばれています。ある日彼女は、報奨金目当てで第二王太子・アッシュに仕えることに。フェンは凛々しい騎士の顔の裏で、誰よりも優しく、誰の心にも寄り添おうと考える女の子です。そう。本当なら憎いはずの第二王太子の心にさえ寄り添おうとするほどに。一方かたくなになった心を持ちながら、フェンの正体を知り、彼女を守りたいと思うアッシュ。最初は反発しあいながらも徐々に惹かれあう二人は、複雑に絡み合う陰謀に巻き込まれて行きます。二人の心の奥底に共通するもの。そして、このタイトルの意味するものは――。それはぜひ、ご自身の目でお確かめください。男装の騎士・戦記・陰謀・王宮・巫女姫。そしてジレジレな恋。これらの単語が刺さる方、絶対読んで損はないですよ。
この物語は、ベッタベタな古典的騎士道ラブロマンスです。だが、それがいい! あらすじはこんなかんじです。『亡国の王女にして男装の騎士、フェン・ヴィーズは、祖国を滅ぼした最も憎い男、火の国の第二王太子アッシュ・エイデンの部下となり、爆破テロ事件解決のために奔走します。事件を追ううちにフェンとアッシュは次第に心を通わせていきます。ところが、二人の心が重なったと思った時、事件の真相は二人に残酷な決断を迫るのでした』 ベタだなあと思ったでしょう? でもね、ベタな物語ほど意外に商業作品ではお目にかかれないし、ベタってのは要は王道です。王道ってね、やっぱりいいものですよ。 さあ、このレビューを読んでこれ面白いのかなと思ったそこのあなた。とりあえず、『第一章 銀色の騎士』を読んでみよう。読み終わる頃には、あなたは物語に引き込まれていることでしょう。