評価:★★★★☆ 4.3

あたしは猫である。名前はハナコ。

沖縄の読谷村にある、やちむんの里という沖縄伝統の焼き物の窯元で、店主である下僕と一緒に暮らしている。

下僕は安値で作品を売り飛ばすものだから、明日のあたしの食事代すら怪しい状況だ。

だから、あたしは窯を守るため仕方なく、広い直売スペースの、青や緑に輝く皿や茶わんの間に寝そべっては、客人にこれを買っていきたまえ、と指図するのが趣味である。

ああ、ちなみに、この島には、猫もたくさんいるけれど、猫以外の不思議もたくさんある。死んだ人の魂は能天気にふわふわしているし、妖怪たちも緊張感なくうろうろしている。暖かいところが暮らしやすいのは万物にとって同じなようだ。

このお話は、あたしがこのやちむんの里に来てから巻き込まれた数々の面倒ごとと、そして、あたしがこの里を去るそのときまでのお話である。


話数:全46話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

注意:全年齢対象