破滅の未来に残された滅亡神 デストロイア(トロイール)は未来のVR機器 デストラクターを使って過去に干渉し計画を開始する。
視点は現代へ、主人公である景道絆(かげみち きずな)は上京してきた従兄弟の兄がソシャゲ業界で成功し莫大な収入を得て家族が狂ったことが嫌だった。
欲を肯定しすぎた世界は悪循環する。ソシャゲの廃課金で犯罪が増え、それを抑制する法的部分が機能しない現状を考え、それをなんとかして解決したいと彼は思うようになった。
兄が担当する新作VRゲームのプロモーションイベントにて事件は起こる。
異世界転生を題材にしたそのゲームをしたいという会場にいるオタクたちの願いがデストラクターにより集まり、人の目に見える神を具現化させる。
衝突にて異世界へ誘う死の女神 クラッシュワ、彼女は信仰者であるオタクたちに事故死のような衝撃を与えて殺し、精神を取り込んでいく。
一人オタク……いや転生を望まなかったキズナはクラッシュワに皆を返すよう頼む。しかし彼女は取り込んだオタクたちの精神を自身の顔に表面化させる。
オタクたちは皆、自身を見限って体に帰ることを拒んでいた。
クラッシュワの攻撃に抗う中で彼は決意する、皆が破滅に、希望なき世界であっても狂わされない未来を掴もうと。
その決意が闇の狩人 トロイールを呼んだ。
トロイールを宿し、その力をもってクラッシュワを粉砕、捉われた皆の精神を開放したのだった。
数日後、神を狩った影響が表れ、ニュースに流れる。現実逃避と死の先を植え付けることで問題になっていた異世界転生ブームが去ったのだ。
これはキズナとその仲間たちが現実逃避の悪側面を具現化した悪神を狩りその神に類するジャンルの認識を世界的に変えていく話。
勿論、捻じ曲げた流れはいずれ元の流れに収束していく。一過性でしかない。それはデストロイア自身も承知の上だ。
だが変え続けた流れの変化はやがて人々の心を動かす。
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