評価:★★★★☆ 4.3
(本作は毎週日曜朝8時頃に更新されます)
西暦20XX年。地球に襲来した怪獣軍団により、地球守備軍は苦戦を強いられていたが――彗星の如く現れた3人のエースパイロットの活躍により、辛くも平和を取り戻すことが出来た。
だが喜びも束の間、さらなる大怪獣の存在が確認され――調査に向かったエースパイロットの筆頭・日向威流は、為す術なく撃墜されてしまう。
そして、漂流の果てにある惑星に辿り着いた彼は、星の平和を司る巫女と出逢い。その父であるという、機械仕掛けの巨神との邂逅を果たすのだった。――大怪獣を倒し、真の平和を取り戻すため。巨神の力と人の勇気が、この惑星に交差する!
(カクヨム、ハーメルン、暁、エブリスタ、ノベルアップ+でも掲載予定です)
話数:全14話
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
小さい頃見た特撮物。当時は、込められたメッセージには気付かず、ただ純粋にヒーローかっこいいで終ってしまった記憶があります。 ですが、大きくなってから観ると込められたメッセージやテーマに気付き、違う視点で観ることが出来る。それが特撮の良い所です。 この作品はそんな特撮を小説に落とし込んだと言える作品です。往年の特撮ファンが読めば、懐かしい描写やメッセージに思わずニヤリとしてしまう事間違いなし。 読み進める度に作者の特撮愛を感じられ、様々な要素をオリジナリティに昇華した魅力に溢れる作品であり、特撮に興味が無い方にもオススメしたい作品です。 最後に、伝説の火炎描写をここで読むとは思わず、不意打ち過ぎて死ぬ程笑いました。
数多くのヒーロー物を手掛けるオリーブドラブさんが放つ、異色の巨大ヒーロー作品。宇宙怪獣が存在する世界。宇宙戦闘機のエースパイロットが、その怪獣の中でもかつてない巨大さを誇る「大怪獣」と遭遇し撃破されてしまう。気が付くと、そこは自分のことを「救世主」とあがめる女性ばかりのいる、不思議な場所だった。 巨大ヒーローどこだよ、と思うような始まり方をするこの物語。しっかりと出てきますよ巨大ヒーロー。子供「わぁ! タイタノアだぁ!」母親「こら、見ちゃいけませんっ!」と、思わず言いたくなるようなのが。かわいらしいヒロインとドキドキしてしまうような場面もありつつ、それでもその根底にあるのは「勇気」。子供「なぁんだ、タイタノアか」母親「あなたも、少しは彼を見習いなさい。全部をとは言わないけど」へとかわる瞬間を、どうか皆さんの目で確かめてください。
いや、もう、ものすごい斬新なんですよ。巨大ヒーローの性格が。性格に問題のあるヒーローの物語はいろいろありますが、こういうパターンのものは、私も初めて読みました。ただし、その巨大ヒーローは「第6話」まで登場しませんので、とにかくそこまで読んでください。みんな「マジかよ……」ってなると思います。あと物語のクライマックスで、その巨大ヒーローと地球人が合体するシーンがありますが、やまさき十三先生&北見けんいち先生の「釣りバカ日誌」の「合体」とは違うものなので、安心してください。(私はバカなので、もしかしたらと思ってドキドキしてましたけど……)
さて、このお話を一言で言えば巨大ヒーローと巨大怪獣とのガチンコバトルだ!個人的な考えになるが、この種の作品は読者に情景を想像させるのが非常に難しい。しかし、この作品はそんな心配を粉々に砕いてくれる。最初から最後まで続く丁寧な文体による圧倒的な描写力は作者の力量と確かな特撮作品に対する愛情を感じさせる。登場するキャラクターも魅力的!主人公をめぐる恋模様などは実にニヤニヤポイントだ!なんといっても登場する巨大ヒーロー自身のキャラクターが独創的過ぎて読者の度肝を抜くことだろう!そしてラストの最終決戦は貴方を作中世界に釘付けにすること間違いなし。ぜひこの言葉の意味をご自身の目で確かめていただきたい!
この感じ、とてもいい……。私が素晴らしいと思うのは、この作品が、昔の特撮を彷彿とさせる良い意味で古い巨大ヒーローものでありながら、きちんと現代的なテイストでまとめられている点だと思います。読みやすく情景の浮かぶ文章に、可愛らしい複数のヒロイン。そして、なによりも! タイタノア自身のかわいさ!いやこれを可愛いと思うのが私だけなのかも知れませんが。主人公が正統派であるがゆえに、より際立つタイタノアの可愛らしさ!(まだ言うか)勇気のあり方は一つではない、そう感じさせてくれるヒーローの活躍。ぜひあなたも、ご一読いただけると嬉しいです。だって好きだから!