評価:★★★★☆ 4.3
【完結しました、大団円、応援ありがとうございました】
結婚式の最中、突如聖堂の天井を破って現れた影が騎士カダールを拐う。それは下半身は大蜘蛛、上半身は美しい少女。騎士カダールが子供の頃に助けた蜘蛛が、半人半獣の魔獣になって現れた。純愛無敵のストーカーの一途な想いが一人の騎士の運命を変える。屋根の上の拐われ婿と呼ばれるムッツリ騎士と、ドラゴンすら食い殺す蜘蛛な少女の、ほのぼのでポムンでしゅぴっとしたちょっとだけ変態な毎日。むふん。◇◇◇二人の愛が人の未来に小さな明かりを灯すお伽話◇◇◇活動報告にて欄外別荘トークショー在ります◇◇◇2018.07.10、今日の一冊第66回にてご紹介◇◇◇NOVEL DAYSにも掲載
話数:全200話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
あなたは愛せるだろうか?下半身が大蜘蛛の女の子を。一瞬足りとて恐怖感を抱かずに居られるだろうか?数万人を瞬時に屠れる人外の存在に。主人公、騎士カダールと蜘蛛姫ゼラの純愛が、夜の「むにゃむにゃ」が、世界の行く末を左右する!(特にカダールには多くの男子が敬意を込め「さん」付けで呼ぶべしと心することでしょう…) 人間とは何か。その可能性の行く先とは。多様性の在り方が問われる現代に作者が投げかけるメッセージが巧みに織り込まれた素敵なファンタジーです。
社会や世界や人類が抱える問題について、もうちょっとどうにかならんのかという視点を持ち続ける作者ならではの、人間と社会への愛が溢れる骨太な物語です。言語や文化や肌の色を飛び越えて、「異種族だし足とか8本あるしそもそも蜘蛛だし」という特殊なヒロインを可憐に描いているのもお見事ですが、ウィラーイン家とカダールの、飄々としていながらの真っ直ぐさ。そのためには、当然ながら己を厳しく鍛えねばならぬという無骨さが、物語をぐいぐいと引っ張っています。カダールが持つ広くて深い愛情と、厳しさと、覚悟。安易なチートではなく、厳しい鍛錬で身につけてきたそれらを、当然持つべきものだと定められる、心のありよう。ああ、カッコいいなあ。せめて自分の身の回りだけでも、こんな心意気で(そして自己鍛錬で)大切にしていきたいなあと。そう思わせてくれるお話です。
皆様は、このレビュータイトルを見てどう思われました?【『純真』なのに『略奪愛』?そんな相反する言葉がキッチリ嵌まるものなのか?】大方の人は、こう思われたと思います。ですが世の中には、そんな常識を覆す作品があるんですよ!!それが、この作品!!『蜘蛛の意吐』この作品は、この2つの相反する言葉を見事に融合させています。ただ、物語のネタバレを回避したいので、作品の内容は多く語りたくなかったりもします。どうしても、その感覚は、皆さんの目で確かめて頂きたいので……なので、重要な部分だけ説明いたしますね。●ここまで純真に人を愛せるものなのか?●想いの強さは、此処まで、自分を変えられる物なのか?●主人公は、その愛に応えられるのだろう?●そして略奪愛とは。キーワードはこの4つ。さぁ皆様方、この4つのキーワードの答えを是非見て下さい♪絶対に損はさせませんよ♪
主人公の騎士カダールが幼少の頃助けたタラテクトの幼生、そのタラテクトが感謝を伝えたい一心で進化を果たし、想いを告げることが出来た元タラテクトの幼生のアルケニーのゼラ。この2人(?)の繰り広げる純愛に触れ、幸せとは物質的な物だけとは限らない。好きな人と一緒にいて精神的に満ち足りていれば逆境の渦中にいようとも幸せになれると感じました。支えてくれる両親、親友、王子、監視隊、街の住人、皆気持ちのいい人達で彼等が居たからこそ主人公のカダールは騎士として真っ直ぐ育ち、半人半獣のアルケニーのゼラも1人の住人として迎えられたのかも知れません。しかし、2人の歩む道は決して平坦ではありません。怪しい教団、ゼラと同じ半人半獣の魔獣、中央の国の抱える闇、太古の文明etc..話が進むに連れてシリアスな場面は増えていきます。この先、何があろうとも2人の愛で乗り越えられると信じて応援してます。
ハッキリ言って私の拙作よりも面白い!!ちょっとだけライバル心が燃えてしまったり(笑)本作品の特徴はヒロインの一途さと可愛さにあると思います!!そして、何気に主人公の性格も良い!!機転が利くし、物事を冷静に考えられる辺り、中堅貴族の跡取りらしさを感じます。ついつい、先が気になって読み進めてしまう面白さ!人外モノは読み手を選びますけど、是非多くの読者様に読んでもらいたい作品です!!そして、レビューが書きたくなるような面白い作品との出会いに感謝!!
主人公は騎士である。(なんちゃって)ドラゴンスレイヤーの肩書きもあるが、ごく普通のファンタジーにはありふれた騎士だ。そんな騎士が政略結婚をする場面から、物語の幕が上がる。誰がヒロインかは読んでのお楽しみだが(まぁ読む前から推測がつくであろうが)とにかくヒロインが一途で可愛い。ルックスも良い。ぽよんぽよんしてます(どこがとは言えない)文字数が増えれば書籍化、あると思います。いや、コミカライズされて欲しい。漫画で読みたい感あります。