評価:★★★★☆ 3.5

 空にあったゲートと呼ばれたもの。
 そのゲートには向こう側があったんだ。
 これは、その向こう側ではない現実の話。

 始まりはゲートが現れた時から。
 あるいは空から消えたゲートが無くなった時から。

 始まってしまった遊戯。
 魔法という技術を使ったゲーム。

 その日から誰もが魔法を手にできる世界に変わった。
 それは望む者と望まぬ者を否応なく巻き込んでいく。

 かく言うあたしは、そんな魔法に触れてきた。
 ずっと昔から。空に何も無かった時から。

 出来損ないで不良品。
 役立たずで要らない子。

 それが自分に下された評価であり現実。

 あたしには普通でも他人からは異常。
 そんな場所で生きてきた。

 才の無い者に価値は無く、それだけが認められる証だった。

 あたしは不良品だから仕方ない。
 向こう側でも役立たずだったあたしには何もできやしない。

 そんなあたしは初めて誰かを好きになった。
 どこに惹かれたのかはわからない。
 けど、この気持ちは他に表現しようが無い。だって初めてだから……。

 これは、そんなあたしの物語だ。


話数:全111話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意: