評価:★★★★☆ 4.1
学校、家庭、交差点。日常に潜む怪奇をあなたへ。
恐怖だけでない、奇妙な世界をご堪能あれ。一話が800字以内のショートショートを集めた短編集です。怖い話、不思議な話を集めました。
オムニバスなのでどこからでもお楽しみいただけます。
雰囲気としては「世にも奇妙な物語」に近いかと。※マグネット!、ノベルアップ+にて同じ作品を投稿しています。
2016/4/26
怖いのは苦手だけど読んでみたい、不思議な話やほっこり系だけでいい! という方のために大まかな内容を☆で表すことにしました。
分類は
☆ →不思議、ほっこり系
☆ ☆ →THE 怪談といった雰囲気
☆ ☆ ☆→残酷な描写あり。苦手な方は注意
となっております。
話数:全100話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
サブタイトルの前に星印がつけられている。これが怖さのレベルを表しているので読者が自分のビビり度に合わせて読むものを選べるという親切設計!またすべての話が短くまとめられて一話読み切りの形になっているので、隙間時間に好きな話を一話、二話とつまんで読める手軽さが良い。こうした読者の気遣いは文章にも表れる。描写が密で丁寧でありながら流れるように読みやすい文章、良作である。総評して言うと『恐怖を感じるシーンを丁寧に写し取ったスケッチブックを覗くような感覚』、これが癖になる作品でした。
この作品の素晴らしいところは、コンパクトながらホラーとして必要な情景描写が盛り込まれている点だ。一話数百字なので、ホラーを書くには少ない分量に思えるが、そこは巧みな言葉遣いで完全なるホラー作品に仕上げている。日常のふとした瞬間に潜む怪奇な話。当たり前の光景が一瞬にして怪しい世界に変わる様は、読んでいて身震いがすることが多い。強烈な恐怖もあれば、ぞくり肌寒さを感じさせる話とバリエーションが豊富で、読んでいて飽きが来ない。是非とも、この怪しい世界を堪能して欲しい。読む手が止まらない事、請け合いだ。
読みやすいサイズでサクサク読める怪奇掌編です。1話あたり数百時のためホラーにありがちな過剰なヒキ等もなく、ホラーへの愛情と造詣が感じ取れ、ガチホラーからニヤッと笑えるもの、なんだかほっこりするものと、ネタの大小にかかわらず作者のアンテナが余すところなくいかされている読みやすさバツグンの短編集でした。
1話……1話……と次々に読んでしまいたくなる短編集。怖さ、不思議さ、怪しさ……いろいろな物語がつめしこまれている。長々と書くストーリー重視の小説ではないので、作者様が言う通り【どこからでも】怪異、不思議を覗くことができる。40話くらいにする予定だったらしいが10話増えて50話まである。是非皆様にこの奇妙な世界に飛び込み、浸っていただきたい。ちなみに最近完結しているのも素晴らしい点である。