評価:★★★★☆ 4.3
その男は、勇者の中の勇者である。
無力な人々を守るため、無理難題を押し付ける暴君に仕え、自身のことを省みずにその身を犠牲にする勇者。
彼はいつしか利他慈善の勇者と呼ばれるようになり、王都では悪名高い国王や『癇癪姫』よりも慕われるようになる。
これは、【表向きは】そんな聖人の如き勇者の人助け物語である。「くっ……! 肉体的にも精神的にも理不尽をぶつけられる快感……! 堪りません!」
その勇者が、実はとてつもないドを越えたMであり、その性癖を満たすためだけに行動しているとは、誰もつゆ知らず。
助けられた人々や彼の元に集まった仲間たちは皆彼のことを勘違いし、そしてなんだかんだうまいことやってのけていく。これは、被虐性癖を満たすためだけに行動するドMの化け物が人々を救いつつ悪人を打ち倒す勘違い物語である。
話数:全196話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
章を重ねる度に主人公は災難(主人公にとってはご褒美)に遭いますが、圧倒的なマゾヒスム根性で苦難を快楽に変えていきます。 拷問、嘲罵、放置にたいする主人公の肯定的な捉え方、そして他人の痛みをも横取りする欲深さ(周囲からは自己犠牲)が物語を光らせています。 主人公のこの業の深い気質のおかげで、憂鬱な展開や残酷な描写も楽に読め、ヒロインも傷つかない(むしろ主人公が痛みを嬉々として引き受ける)ので不快感を覚えません。 ヒロインの頭のネジが取れているのも素晴らしいです(笑)
皆さんはドMというものをどれほど知っているだろうか?ほとんどの者は軽度のMを想像するだろう。だが、この作品の主人公はひと味違う。 主人公は作中で『利他慈善の勇者』とよばれているのだが、実際、主人公は自分の欲望を満たすことしか考えていない。だが、その自己犠牲の行動から、人々に勘違いされ、聖人の様に祭り上げられるのである。 いくらなろう広しといっても、この主人公よりも欲望に忠実な主人公は私は一人しか知らない。まあ、やっていることはあの強姦クソ野郎とはまるで真逆だが。 他に本作の魅力として、主人公を含めた個性的なキャラクター達が挙げられるだろう。王都では悪名高い国王や『癇癪姫』や、悪人ぶっころ騎士などetc.それが魅力ではあるのだが、ハッキリいって皆頭おかしい。まあ、それが魅力なのだが。 皆さんも是非この作品を読んでみては如何だろう 完結おめでとうございます。 ミリヤム可愛い。
超絶ドMが「不死スキル」と「完全回復」を得ることによって、欲望のままに苦痛(快楽)を求める…例え自死…という形でも… 国から「勇者」を命じられ、オープンに出来ない性癖を抱えているがための苦悩(罵られたい…蔑まれたい…石を投げられたい…集団リンチされたい…殺されたい)を周りに悟られることなく、快楽を享受しなければいけない苦境(それすらも難度の高いご褒美)を進む… 肉体的苦痛、精神的苦痛、一般的には耐え難い…いや、耐えきれない…もはや生きていることが不思議なレベルであっても、「ご褒美」と変換してしまう特殊性癖… 「他利慈善の勇者」のプレイ難度は右肩上がりに上昇中♪ 勇者は性癖をいつまで隠し通せるのか…きっと明日も上手く誤魔化せる…ハズ!
不死身+ドMの勇者が自らの快楽のために積極的に困難に立ち向かう。幼馴染、姫、女騎士と、職業はよく見るものの、実際はテンプレキャラが一人も居ない特殊系ハーレム。とはいえ、よく練り上げられたヒロイン達全員が人間らしく、魅力的。ストーリーもいい意味で展開が早く、それでいて薄く無いので文字数の割にサクサク読めます。なろう系テンプレハーレムに飽きた方にぜひ目を通してもらいたい良作です。
主人公がなかなかいいドMです。みていて、もっと痛めつけられて(笑)と思ってしまいます。読んでいると、思わず勘違いにツッコミを入れてしまいますね。敬語口調なのも好感がもてます。キャラクターがどんどん増えるのですけど、皆さんそれぞれ個性豊かなので、暫く読んでいなくて読み返しても、すんなり背景が思い出せます。主人公の欲望通りに進んでいるだけなのに段々周りがハーレム化してきて、ぱっと見王道ファンタジーの主人公(笑)ですが、中身が全く違うので、愉快で面白いです。
……絶対コレ「ローファンタジー」じゃないから(笑) 「コメディー」に変えましょうよ!したらランキングで覇権とれますって! もう、読んでて毎回腹筋ヤバイっす。※追記:ジャンル変更あざっす。 最低の王様に、常識知らずのツンデレ姫、苦痛を与える回復担当、降りかかる難題、普通ならストレスになるそれらを全て快感に還元する究極ドMの主人公。 彼は自分の欲望のために活躍してるだけなのに、周囲の人間は自己犠牲の崇高な精神の持ち主だと勘違いする。この空回りっぷりに読んでて何度ツッコミ入れたか。いやー、面白いっす。最高。 ただし主人公が死にかけるほどに酷い目にあうので、他人の痛みが自分の苦痛になるような、ギャグと割り切れない優しい方にはおすすめしませんので、そこだけご注意を。
とある王国に使える勇者は自分の危険を顧みず、人助けをする心優しい男だと周りから思われているが、実際はただのドMである。クズな国王から理不尽な命令をうけビクンビクンとなったり癇癪を起こすと爆発させるというお姫様から盛大な魔法をいただいて(喜びで)悶えたり見事に聖人とは真逆な主人公ですが、性癖を満たすのにちょうど良いので周りの勘違いを訂正せずひたすら己の性癖のために行動します 笑とにかく周りからの印象と主人公の内心とのギャップが面白い!「違う、こいつ(主人公)はそんな男じゃないんだ…!」と思わず物語の中の話なのに突っ込んでしまうほどです 笑主人公は勇者ですが最強とかではなく、不死という特性とドMという性癖から打たれ強いだけで、元は農民ですし比較的弱い分類になります。周りから慕われる勇者が己の性癖を隠しながらも満たそうとする、そんな物語、是非一度読んでみてください!
あらゆる痛みを快楽にしてしまう主人公が、痛みを求めすぎるせいで利他慈善の勇者や戦闘で快楽のあまり笑っているところから狂戦士と呼ばれたりする勘違い系ストーリーです。Mになるって結局どうあがいても絶望しかないから一周回ってなっちゃいました、ってのが多いと思うんですね。多分根底にあるのは死にたいってことだと思ってるんですけど私は。まぁそこに至る経緯や不死というスキルがある(らしい)主人公はどうなるのか、まだまだ掘り下げられるところがある作品なのでオススメですよ。(というか日間総合に入ってるのにレビューする意味よ)