評価:★★★★☆ 3.7
庶民の子として育ったセイラであったが、両親の死後、実は父が公爵家の嫡男だったことが判明し、祖父に引き取られあれよという間に公爵令嬢となって、第一王子の婚約者におさまった。
思わぬ玉の輿に喜んでいたセイラであったが、結婚間近に婚約者に呼び出されて告げられたのは『庶民生まれの君との結婚は父と母に拒まれてできない』という婚約破棄の言葉だった。
本当に彼が好きだったのかと聞かれれば、答えられないセイラは、いさぎよく婚約破棄を受け入れ王宮を下がるさなか、いつも敵視してきていた令嬢と出会い、彼女が王と王妃に自分の出生を密告したことを知ることになる。
セイラはぶん殴りたい衝動を抑え、最大級の自制心を動員して優雅に挨拶をかわし実家に戻ると、そこから人生が急降下した。
祖父は王子から婚約破棄されたことで心労で倒れ、帰らぬ人となり、残されたセイラは親族たちに実家の財産をいいように切り分けられ、彼女に残ったのは辺境の端にあるみすぼらしい領地一つと、大量の借金だけであった。
そんな失意の中、王都から逃げるように辺境の端の領地へ向かったセイラの前に、事業を急拡大した商会の息子を名乗るロシェが現れ、『借金の肩代わりに自分の嫁になれ』と迫られてしまう。
これが気持ち悪い小太りの商人ならセイラもグーパンチで拒絶したであろうが、相手は神が作ったのかと思えるほどの美青年だったため、一目惚れをしてしまう。
一瞬、結婚してもいいかと思いかけたが、ロシェは自分の血筋が目当てだと知り、相手の気持ちはない結婚に躊躇したセイラは自分をロシェに認めてもらおうと、借金返済の選択をしたことで、彼や人狼の義弟、騎士に憧れる少年を含めた様々な人たちとの辺境領地での奇妙な同棲生活が始まる。
話数:全18話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15