評価:★★★★☆ 4.2
生まれつき耳が聞こえない為に『音』の存在を知らず『歌』の楽しさが理解出来ない少女……
そして生まれつき目が見えない為に『色』の存在を知らず『虹』の美しさが分からない青年……
決して接点など無いように思われる二人の世界だが、ほんの些細な出来事がきっかけで知り合う事となる。想像すら出来ないようなお互いの境遇を知るうちに、相手が笑顔になれる事……幸せを感じられる事を自分も知りたいと思い。
そして自分が笑顔になれる事…幸せを感じられる事を相手にも教えてあげたい……そう思うようになる。意思の疎通も難しい状態から試行錯誤を繰り返しながら二人が歩んで行くその先には……
話数:全30話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
生まれつき耳が聞こえない少女、藍原 心音(あいはら ここね)は、生まれつき目が見えない青年 松尾一輝(まつお かずき)と出会います。 意思の疎通すら困難な二人でしたが、お互いに惹かれ合い、心音は一輝の目となり、一輝は心音の耳となるのでした。 聴覚障害者と、視覚障害者のリアルで鮮明な様子が、描かれています。 世の中の人達から理解されない苦しみや、障害者に対して厳しい現実を、ありのままをダイレクトに、読み手に伝えてきます。 お互いの苦悩を分かち合い、心を通わせる心音と一輝。 この作品は、先天性の聴覚障碍を持つ、作者様の実体験を元に執筆されております。 「皆様にも、障碍を持つ方へのご理解を頂きたい。」との、作者様の密かな強い願いを感じました。 障碍を抱えながらも、一生懸命に生きていく。 そんな心音と一輝のストーリーを、どうか皆様も温かく見守ってあげて下さい。
音を知らない心音、色を知らない一輝。心音は声のかわりに指点字を覚えて一輝に話しかける。一輝は唇を心音に読んでもらう。二人がお互いの知らないものをどうにかして伝えようとしながら、相手の障害について理解していこうとする。健常者の何気ない視線や無神経ないわれに傷つきながら、お互いのしらない『音』と『色』の正体を二人で寄り添って探していく純愛もの。作者さん自身がろう者なので、聞こえない人の音の概念がどういうものなのか、よく説明されています。