彷徨のレギンレイヴ

浮浪児だった主人公が、ふとしたことから力を手に入れ成り上がる、と書けばよくあるお話。しかし、この物語の面白さは主人公の居場所や地位がなかなか安定しないところにあります。 当然、立ち位置が失われるときは災難が降りかかるわけですが、そこで折れないのもわれらが主人公。不運を糧にして成長していく様子こそ、この作品の楽しみです。 裏切り、挫折、別離。不幸不運に揉まれながらも強く成長していく主人公。その波乱万丈の人生を楽しんでください。

主人公ルフトはスラム育ち……何も持っていなくて、居場所さえも失い、浮遊船に乗り込む事となります……その浮遊船アインホルン号での出来事がルフトの今後を大きく変え、第一部での物語はまさに、そこから始まったと言えます。 丹念な描写は世界観だけでなく戦闘描写にも及び、第三章はまさに剣と魔法が飛び交うファンタジー活劇！！ そして第四章でＳＦファンタジーとしてのエンジンも掛かり、第５章では…… 各章の出来事と出会いは全て、ルフトにとって重要なもの……最初は読み書きさえ心許なかったルフトが気が付けば…… 彷徨のレギンレイヴ。この作品がどれほど見所に溢れているのか…… そこは是非、あなたの目で確かめ、物語を……感じてください。

ランキングにのっている中身の薄い作品と違い設定がしっかりしていて面白い。まだ先はわからないが読み続けたいと思う作品です。ただ、少し展開がめまぐるしく変わるのでもうちょっと見たいと思っていても次の展開に進んでしまうのは少し残念。しかし、これも読者を飽きさせないためなのか、はたまた、伏線なのか…先がきになります。ただのありふれたチート作品にならないことを祈りつつ楽しみにしていきたいと思います。