評価:★★★★☆ 3.7
オオカミちゃんはお母さんに言われていました、あの家の殺人鬼に近付いてはいけないと。それでも2人は出逢い、互いに惹かれていったのです。
それは許されないことでした。彼は、嫌われ者だったから。
犯罪を犯した少年の『黒ずきんくん』と、女の子らしくする事が苦手な女児の『オオカミちゃん』を巡る、偏見と傷、自分らしさの物語。※この作品はノベルバにも重複投稿しています。
話数:全3話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
「オオカミちゃん」と呼ばれる御転婆な女児、まつりちゃん。 一人ゲーム機で遊ぶ少年ゆうりくん。しかし彼は、三人の命を奪った犯罪者だった── この作品のテーマは、歳の差離れた二人の友情と絆。そしてもう一つが児童虐待。そしてこれこそが彼が罪を犯した背景に存在するのです。 彼が行ったことは紛れもなく罪。誹謗中傷に晒されることも、止むを得ないのかもしれません。しかし、逃げ道を準備されていない幼い彼が犯した罪を、真っ向から咎め否定してよいものなのか? 犯した罪の重さや軽さ。また、罪の比重によって償えたり償えなかったり──世の中に溢れる不条理、というものを考えさせられる内容でした。 周囲の偏見の目から、折角仲良くなったのに引き裂かれてしまった二人が、どのような結末を辿ったのか。 切ないストーリーではありますが、最後は良い読後感が得られることと思います。 気になりましたら是非。