評価:★★★★☆ 4
落ちこぼれ ≪十色叶芽≫ の力は、九つもの属性……しかしそれは日用品レベルのとても戦闘では使えない弱い弱い力だった。
火属性はライターと同じ、水属性はマグカップ一杯分、木属性は花を出せる手品のような力。そんな彼が目指すのは≪物語の主人公≫。
求めるのは強さと青春と恋愛と、壮大な物語の中心人物になれる自分になる事。
努力と挫折を繰り返し、出会う仲間。やがて知る現実と、敵の存在、動き始める日常の中でようやく気付く。日用品のようなその力は――――実は全く別の使い方だった……。
【異能物でありつつ、青春、恋愛、コメディ要素も多め。残酷描写有りは戦闘シーンに対する保険です】
話数:全400話
ジャンル:ヒーロー・アクション 異能バトル
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
ストーリーは勿論、キャラクターも魅力的で、長編でありながら読みやすい作品です!ネタバレは控えますが、ところどころの伏線や登場人物の心情など、しっかり作り込まれているなぁと思いました!あえて不満な点を挙げるとすれば、男性キャラクターの関わり合いや出番に差があり、忘れた頃に出てきたりする所でしょうか…ちょっと大袈裟ですが。概ね満足しているので他作品も拝見させていただきます!良い作品をありがとう!あと作者様、これだけは言わせて下さい…薊ルート希望!
『物語の主人公になってみたいと思ったことはないか?』この物語はこの問いかけから始まる物語である。人にもよるだろうが、大抵の人は小さい頃は物語の主人公(ヒーローやヒロイン)に1度は憧れを持ったことはあるのではないだろうか。そんな思いを持った『普通ではない』が、『突出している』訳では無い少年がこの作品の主人公である。彼が何を思い、何を為していくのか。彼は最後に『主人公』となることは出来るのか。その軌跡を描いたこの物語。1度でいいから読んでいただきたい作品だと思う。そして自分に問いかけていただきたい。『物語の主人公になってみたいと思ったことはないか?』と__
主人公は手に入れた異能が弱く『主人公』になるという願いも次第に心の奥底に沈んでしまいます。しかし、とある事件に巻き込まれたことから新たな力を発現し物語が進んでいきます。作品自体は設定もよく作られていて各章ごとの起承転結もきちんとできています。意外にありそうでない作品だったので私は読んでいてとても面白かったです。それに、主人公がただただ無双するのではなく仲間と力を合わせて戦うというのがいいですね。仲間に後は任せたというのではなく一緒に戦う。そこが好きです。最終的には主人公が敵を圧倒するほど強くなるかもしれませんが、ただ最初から強いのではなくそこまでの過程が長く書かれている作品というのはなかなかないので、そういう意味でもこれからを期待している作品です。『主人公』になりたい男が歩む物語、そんな物語が読みたい方は是非一度読んでみてください。