評価:★★★★☆ 3.5
VRゲームが爆発的に普及し、それに没頭する『VR廃人』が社会問題化しつつある世界。元VR廃人の大学生、十川一(そごう はじめ)は高校時代の友人から共通の友人である井出健人(いで けんと)がVR廃人になっていると聞く。
井出の両親の希望で彼らに面会することになった十川は、そこでかつて自分がVR廃人となってまで没頭したVRMMORPG『エバークロニクルオンライン』に井出もまた没頭している事を知る。
面会した十川に井出の両親は依頼する。「息子をゲームの世界から連れ戻して欲しい」と。
これを受け、十川はかつて慣れ親しんだ『エバークロニクルオンライン』の世界へと再び足を踏み入れる。かつての友人を発見して説得――不可能ならば殺害してでも連れ戻すために。
話数:全103話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
VRゲームが普及した少し未来、元廃ゲーマーの主人公はある依頼を受ける。それはVRMMOゲームにログインしたまま帰ってこなくなってしまった友人を救うことだった。本作の秀逸な点は、リアリティとそれが生み出す謎。社会問題化しつつあるVRゲームへの没入。かつての友人がその当事者となったこと。それを問題視する市民団体。騒動を大きくしたくないメーカーから支援は望めない。相棒は人間と殆ど区別がつかない試験型AI。ゲーム内ではモンスターやチート持ちが道を阻む。見え隠れするゲーム内の友人はリアルで知る彼とはかけ離れている。友人は何故ゲームから戻ってこないのか?会社に何か思惑はあるのか?そして、主人公は友人まで辿り着けるのか?丁寧な日常の描写が時折混ざる点が現実とゲーム内の二元性を感じさせてくれる、リアルとオンラインで謎が交錯するVRMMOでの救出(サルべージ)ゲーム。御一読あれ