評価:★★★★☆ 4.1
腕はあるが何事も面倒臭がる剣士、ニケル=ヴェスタ。
ギルド『蜥蜴の尻尾』に所属こそしているものの、ギルドマスターの熱血に付き合い切れずに幽霊ギルド員状態になっていた。
そんな彼が三ヶ月振りにギルドを訪れると、活気のあったギルドは閑散とし、一人の少女が佇むだけ。
少女「パトリシア」から自分が新たなギルドマスターになった衝撃の事実を突きつけられ、逃げ場を失うニケルは少女とギルドを立て直していく羽目になる。
突然ギルドマスターになった「面倒臭がる癖に捨て犬をほっとけない様な男」ニケルが、純真無知な少女パトリシアと繰り広げる成り上がりギルド再編譚!
話数:全81話
ジャンル:エピック・ファンタジー
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
主人公ニケル、無気力剣士。のらりくらりと戦闘をこなし、いかにサボるかが彼の流儀。しかし気が付けば借金まみれのギルドのギルドマスターに無理矢理就任させられていた!?残されたのは膨大な借金と銀髪茶眼魔族少女だけ(見た目子供、中身も子供、歳は22)あぁ……サボりたいのにサボれない……しかし仲間は一人増え、二人増え、そしてギルドは少しずつ活気と絆を取り戻していく。借金も……減っていく……かな?たった二人からのギルド再生物語。あ、魔族少女のパンツはお尻に穴を開けておいてくださいね★(注:変態的な意味ではありません)
現実でもMMOでもソシャゲでも、ギルドを追い出されるなんて滅多になく人数が減って徐々に機能不全になったギルドや会社に取り残される方が遥かに多いもの本作『蜥蜴の尻尾』はその究極系ただし最後に押し付けられた団長が、特別な経歴と力の持ち主だったら?このアイデアで面白くないはずがないしかも蜥蜴の尻尾切りにあった主人公ニケルには置き土産としてかわいい魔族のパトリシアが付いてくる新しい仲間と戻ってくる仲間、徐々に立て直されるギルドと、明らかになるニケルの実力物語の柱がどれも太く、一つの方向を向いていて夏休みに読むべきファンタジーと断言できる名作です
【借金まみれのギルドのギルドマスターに成りました】……さて、どうします?そんな最悪な展開から、この物語はスタートしてします。しかも、その張本人である主人公、剣士の二ケルさんは。やれば出来る人なのですが、昼行燈な性格が祟って、イマイチやる気がない。ただ此処で、唯一ギルドに残ってくれた超良い子『パティちゃん』の登場で事態は一転。彼女のやる気満々な気持ちに押されて、二ケルさんはギルド復興を手掛けていくようになります。これが、此方の作品の概要に成ります。まぁ、この内容だけ聞いちゃうと『なんだかなぁ』って気持ちに成っちゃうかもしれないのですが。この作品には【7つもレビュー】が付いています。しかも私のレビューで8つめですよ!!そんな多くのレビュアーの心を鷲掴みにした作品に興味がありましたら、是非、この機会にご体験ください♪そうなった気持ちが解き明かされますので♪
さて、諸君。切れた尻尾と、尻尾切って逃げたトカゲと。どっちが魅力的だと思う?どっちが見ていて面白い?決まってるよな? そうさ。切れてなお、どこか滑稽に、しぶとくもがく尻尾の方だ。カネの切れ目は縁の切れ目、切れない借金ばかりの貧乏ギルドは、まさしくそんな切れた「蜥蜴の尻尾」。切れ者そうだがやっぱりどこか切れてない主人公のもとに集う、色んな意味でキレっキレのメンバーたち――。そんな切れた尻尾たちの、キレのある愉快なもがきっぷりを、切りの良い文章でキリキリ読ませてくれるのが本作だ。そう――切れた尻尾だって、切れたままで終わりやしない。その尻尾が、いかなる再生の道を辿るのか――。気になるか?しかし切りの悪さを心配する必要は無い、本作はちゃんと最後まで「切れる」ように出来ている。つまり、あとは――。諸君が意を決し、この尻尾を一気に読み「切る」だけだ!
ギルド「蜥蜴の尻尾」のギルドマスター、「ニケル=ヴェスタ」氏に対し、以下の賠償請求を要求したく存じます。1:【カッコよさの落差による気温変化。それに伴った体調不良による損害賠償】 作中における、ニケル氏の日頃の怠惰な行動に対して、ここぞと言うときの頼れる男っぷりがギャップありすぎて風邪を引いた。故に賠償として金貨4枚を請求するものとする。2:【モテ罪】 あんなにぐうたらしてるのに女性にモテるのは許せない。金貨5枚の賠償金を支払った後、爆発することを要求する。3:【面白さ過剰による時間泥棒】 あまりに面白すぎて仕事に行く前の時間がニケル氏に奪われたため、金貨6枚を賠償として請求するものとする。 以上、しめて金貨15枚を、蜥蜴の尻尾に請求するものとする。この賠償は、ギルドの借金である金貨957枚に加算してもよいこととする。 面白すぎて嫉妬するんじゃぁぁぁあああ!!
この作品は笑い7割、シリアス3割のファンタジーである。登場するキャラはどれも活き活き、文章は疾走感にあふれている。言葉のセンスも素晴らしい。主人公はタイトルに書いた通り圧倒的な強さをもつ。しかしそれはこの作品のおまけみたいなもの。ギルドメンバーに振り回されたり、ギルド組合の職員から無理難題を押し付けられたり、苦労が絶えない。強さだけではままならない世の中なのだぁと呟きながら、右往左往する主人公を見て楽しむ。そんな作品である。
主人公のニケルは剣術大会で優勝経験もある剣士。実際、かなり腕が立ちます。そんなニケルは、ギルドマスターの相手がめんどくさくなり、長い間ギルドに顔を出しませんでした。ある日、彼がギルド「蜥蜴(とかげ)の尻尾」に行くと、知っている仲間がだーれもいません。うっとおしかったギルドマスターも引退していました。変わっていたのはそればかりではありません。ニケルは新しいギルドマスターに任命されていました。膨大な借金も背負わされてしまいました。なんてこったい! まさにギルドの名前と同じ「トカゲのシッポ」切り状態です。新米ギルドマスターのニケルは、これからどうなってしまうのでしょうか?見た目は少女の魔族パトリシアや「美女の形をしたゴリラ」(ニケル談)のティルテュ。個性的な仲間がドンドン増え、ギルドマスターはホントに大変そうです(笑)
自分がしたわけでもない莫大な借金を背負わされる哀れな男のお話です。名義貸しで社長になってくれよ。ハンコを押すだけでいいんだ。すると何ということでしょう。会社の借金を背負うことになってしまいました。ぼーっと生きてるとこうなってしまうという見本かも知れません。しかし! 主人公はめげません。だらだら生きることを目標に少しずつ借金を返済し、仲間を集め経営を立て直していこうとしています!ギルド、魔法、人外、魔剣!あなたの心を震わせる王道の展開がここにはあります。
ギルドを立て直すことになった冒険者のお話です。言ってしまえばそれだけで、特に変わったことはありません。設定も普通、展開もそこまで意外なことはない。キャラも濃い人は(そんなに)いません。なのになぜか、面白い。読むのがやめられない。まさに王道ってやつです。カレーのような誰が食べても美味しい、どれだけ食べても美味しい。そんなお話。
ふとした更新小説にのめり込む事ってありますよね?私にとってこの小説がそうでした。とにかくテンポの良いストーリーが面白く一気読み!「この作者は無気力を分かってないなぁ」なんて思いつつ、主人公二ケルと無知な少女(?)パトリシアの掛け合いにニヤニヤしちゃいました。愛着の沸くギルド員達が増えていく様はワクワクしちゃいます。私がハーレム展開が嫌いなので、女性陣が増えてきた時に「ハーレム展開はやめてよぉ」と愚痴りましたが、露骨にそっち方面に行かずに一安心。欲を言えばテンポを落としてじっくり書いた話が読みたい!!今年そうそう当り小説に出会えて満足です!