その昔、脆弱だった人間は、ある時「魔力」と言う世界と渡り得る力を手に入れた。
力を手に入れた人間は、英雄マトラと共に激しい戦いを繰り広げ、多大な犠牲を払いつつも、ついにはかの地と、そして神託を手に入れる事となる。
英雄は王となり、彼を支持する者達と王国を築いた。それまで戦力外の種族と目されていた人間が力を得た事で、世界のパワーバランスは大きく変化する事となった。
世界は進化した人間の脅威に、はじめて気付く事になったのだ。更に五百年近くの時が経ち、一人の幼いプリーストが現れた。
その幼いプリーストは、生まれながらにして「神託」の能力を持ち、更にいくつもの特異な能力を持ち合わせている「神の子」と呼ばれし唯一無二の存在であった。
人々は神の子を敬い、そして信仰の対象としても崇めていた。
王国までが、その幼いプリーストの神託に従い、国家の行く先をも委ねていた程の最重要人物であった。あったのだが……。
ある日ある時から、その秩序は狂いはじめた。
「神の子」という人類を導くスペックを持って生まれ、人々に敬まられし存在も今は昔。
後方支援のヒーラーのはずが、前に出て暴れなきゃ気がすまない。
他称「最強(最凶)のプリースト」という残念さが際立つ存在に進化(退化)して、すっかりおばかな子になっちゃった様です。(設定は小細工魔法士編より少し前<マトラ王歴512年>のお話です)
※女性視点、GL要素多目、残虐な描写あり、なのでご注意ください。<シリーズページ>
・トリックス☆スターズ
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・トリックス☆スターズ X(※※注※※ R18)
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