評価:★★★★☆ 4
かつて全日本タイピングコンテストで一番全国優勝に近い存在だと言われた菊知俊儀。
しかし全国大会のさんざんな結末で、俊儀はタイピングを引退してしまった。
そんな彼に声をかけた樋笠商業ワープロ部部長、土谷來未
友達を作ろうとしない俊儀の隣の席におり、俊儀にいつも話しかけてくるクラスメイト、太刀川愛生
ちょっと子供っぽい性格のワープロ部マネージャー、漢那瑞佳これは4人のワープロ部員が1つの共通の目標に向かって進む物語。
話数:全57話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
読者諸賢は『全国高等学校ワープロ競技会』なるものをご存知だろうか。え? 知らない? ならばこの小説が良い導き手となるであろう。主人公の菊知俊儀(きくちとしのり)は商業高校・樋笠高校の1年生。中学時代に鬮目(くじめ)なるライバルに惨敗を喫し、それ以来タッチタイピングの世界から身を遠ざけていた。いや、それだけでは足りず、周囲の同級生からも一歩引いたスタンスを取るようになっていた。つまりはボッチである。しかし高校のワープロ部部長・土谷來未(つちやくみ)から強引に勧誘され、渋々愛生(あい)共々入部を果たす。俊儀は猛特訓の日々の中、徐々に部員たちとの距離を縮め、失っていた自信を取り戻していった。そして迎えた春季大会では――これ以上は読んでのお楽しみ。各話が短くサクサク進めるし、ほとんどの読者がタイピングでの戦いという新たな物語に没頭できるだろう。俊儀の心理描写含め、必読である。