評価:★★★★☆ 4.4
【2019/07/19 二巻が発売されました】
【2019/01/18 Mノベルスより書籍化しました】第二王子の婚約者争奪戦に敗れた伯爵令嬢カミラ。王子は男爵令嬢を婚約者に選び、世間は二人の恋を運命と祝福した。その一方で、カミラは恋の悪役に仕立て上げられた挙句、罰としてひどく太った醜い男――その容姿から、『沼地のヒキガエル』と呼ばれる辺境の領主アロイスと結婚させられる羽目に。
醜いカエル男の慰み者として、悪役令嬢は悲惨な末路を辿りました――なんてことにさせるもんか! このまま大人しく結婚なんてしない。絶対に痩せさせていい男に磨き上げ、目に物を見せてやるんだから――!
/めげない少女と、見た目と裏腹に理知的な男の、ダイエットと食事と、手のひらで転がしてるんだか転がされているんだかな恋の話。
本編完結済み。
話数:全145話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象
完徹した。それだけ素敵な物語だ。主人公、カミラは常に勝気で負けず嫌い、短気でカッとなると思ったことをすぐ口にしてしまう。けれど誰に対してもまっすぐ向き合い、全力でぶつかっていく。誰に何と言われようと自分を信じ抜ける、たくましい女性。対してヒーローポジションのアロイスは、悪名高い見た目に加え、気持ちの浮き沈みのない、誰に対しても表面的に優しく、「良い領主、良い人」であろうとする、どこか淡白な男性。こうして文字にすると酷いようだが、現実ではアロイスに共感する人が多いのではなかろうか。でもだからこそ、アロイスがカミラの強さに惹かれたように、読者もカミラの強さと優しさに憧れる。そうしてどんどんカミラを好きになっていくのだ。2人は時に衝突し、時に弱い姿を見せ、お互いに理解を深めていく。未読の方も、この2人の心の成長(アロイスに関してはダイエットの成果も)を是非堪能してほしい。
私は後悔している。カミラは気が強く傲慢で、涙も見せず口も悪く、かわいげのかけらもない。恐らくものすごく美人でもない。でもカミラの言葉には嘘がない。偽善がない。自分の限界を知り、そして自身の最善を惜しまない。そのパワーは周囲をかき乱し、惑わし、そして奮起させる。その強すぎる光に時に人々は目を逸らし、眩さに焦がれる。でも女神じゃない。一生懸命に恋をして、愛を知った一人の女の子だ。どうしようもなく魅力的な女の子。そんな彼女が主人公に据えられた物語を、ありきたりな悪役令嬢物語だと侮って今まで読まずにいたことを、私は後悔している。ヒーローも周囲の人々も敵でさえも、理由と誇りをもち、一生懸命に生きている。その物語を支える作者の確かな筆致、見事な伏線回収、美しい構成。私は後悔している。この物語を読み終わってしまったことを!沢山の人がこの物語に出会って、後悔と幸せを味わえますように!
悪役令嬢モノが読みたくて、検索上位にあったこの作品を読ませていただきました。最初は1章だけ読もうと思っていたのに、気付けば2章3章と読み進め、約8時間ぶっ通しで読み終えていました。おかげで完徹です、恨みます。魅力的な登場人物達、読み応えのあるストーリー、全て私好みでした。悪役令嬢モノ(という括りに入れるには勿体無い気はします)が好きな方は絶対好きだと思います。なかでも主人公のキャラクターがとても良かったです。最近では珍しく、転生系主人公ではありません。ツンデレ悪役(?)令嬢主人公はとても可愛らしくて、ずっと応援していました。文章を書くのが死ぬほど下手くそな為、私のレビューではきっと魅力が伝わりません…。ですが読まないのは勿体無いです。是非、是非1章だけでも読んでみてください。あなたは嫌いだった登場人物が、きっと好きになってしまうでしょう。そんなお話です。
誇りは犬に食わせた、なんて言葉がある確かに願いを叶えるためなら恥も外聞も捨てねばならぬ時もあるだろうだが、誇りとは己の心の芯でもあるのだ『自尊心』。自分のことを尊ぶ心。貴様は尊敬できない者を信ずるのか?違うだろう?なればこそ、彼女は正しく自尊心の塊だ。自分の行動や言動を尊び、だからこそ責任を感じ軽々に翻すことを良しとしないそれでいて、自身が誤ったなら己を律し相手に謝罪することも出来るさて、そんな彼女は『この男を痩せさせる』と決めた。そしてそれを翻すのを良しとしないならばひたすらに痩せさせる努力をするのみ果たして、彼女の努力は実を結ぶのか
こう言った言うならばざまぁ系の展開は最初が胸糞悪くてその後にスッキリだけど何だかんだ敵?側が可哀想でモヤモヤしたり心に何かひっかえが残る感じの物語がほとんどの中この物語は誰もが幸せになるそんな甘い世界でいいのかと思うこともあるかも知れないが番外編を見たら心のモヤが晴れすっきりと後味がとても良く何度も見返したくなるこんな最後まで素敵な作品は数える程しか読んだことがないとても内容も読みやすく途中どうなっているのかあまり分からない部分もあったが何度か読み返すうちにあ、ここが頑張っていたのかとか最初の憎まれキャラがこんな愛おしく思うなんてみたいな感情が湧いてくる番外編での幸せさが本当に心地よい可哀想に…心にくるな…思っていたらまさかのどんでん返しで最後まで読んだらなんて素敵な作品なんだと思うスッキリざまぁ系また何度も読み返したい
あまりのおもしろさと意外な展開に朝から読み始め、夜23時に読み終わりました。もう、続きが既に読みたいです。これから更にどうなるのか?本編が終わっても安心できないって凄いですね。それぞれのキャラクターがしっかりしていて飽きさせませんでした。勧めたい。とっても勧めたい。誰彼構わず勧めたい。そんな気持ちになる物語です。
登場人物みんな魅力的で知れば知るほど好きになってしまいます。悪役でさえみんな愛しい。最初はカミラさん怒り過ぎでちょっと好きではなかったのですが、読んでいくうちに、嗚呼、そういうことか!と、怒ることに納得できて、ちょっと不器用な彼女を大好きになりました。悪役も魅力的で、どうか、それぞれ幸せになってくれるようにと祈らずにはいられません。
良くも悪くも勝ち気で真っ直ぐ、感情的だから勘違いもされやすい損な性格の主人公です。でも彼女の一途さ、めげない心、涙を堪えつつもしっかり言い返す強さは凄く格好良いです。王子との恋に破れて悪評を流され、沼地のヒキガエル(あだ名)領主の元へ嫁がされる事になった主人公。あだ名の通り見た目は酷いけど、おっとりした優しい雰囲気のヒーロー。でも、ヒーローも領土もそこに暮らす人々も問題ありありで・・・。衝突しつつも、ずっと変わらない変えられないと思っていた事が、変わっていく。その変化がとてもリアルで熱くなります。凝り固まった時間(思い)はとても深くて重い。読みごたえのあるストーリーでした。
今まで読んだ中で一番好きです。何故か?主人公のカミラが本当に強くて格好良いからです。決して上手く生きられてる訳ではない。誤解されたり、はめられたり、人の悪意にも沢山当たってる筈なのに自分を持っていて、曲がらないというよりも曲がれない。他人に媚びるような表面の優しさではなく、自分が助けたいから助ける。心からの優しさを持っています。他の人には無い本当の強さと優しさを持った主人公だから大変魅力的です。読めば読むほど惚れていきます。気分はアロイス様です。アロイス様ほどではないですが、色々な柵で人の顔色を伺いながら人良く生きている人が多いと思います。優しさも恐る恐る差し出したり、自分の怠惰で人に優しくなかったり、自分の信念の無さに落ち込んだり、嫌いになったりします。そんな中、信念を貫くカミラの姿は憧れずに、好きにならずにいられまさん。番外編ありがとうございます。
こういうご令嬢系ファンタジーで主人公にすんなり共感できる物語は珍しいです。強気で怒り方も自然でパワーがあって。周りから理解が得られると、読んでいる自分もスカッとします。旦那様との性格的な対比も、うまく表現できていると感心させられます。読むと元気が出る。そんな物語でした。どうして書籍化されていないのだろう? と不思議になってしまいます。