評価:★★★★☆ 4.1
「お前ら付き合ってないの!?」
水瀬楓真が友人によく言われる言葉である。
初めの方は、成宮早奈が幼馴染みだから他人には距離が近く見えるんだと思っていた。
しかしそう言われ続けて一年、流石に楓真はこれではあの時別れた意味がないと気付く。「早奈、俺達は別れたんだからもうこういうことはするな」
「えー? 別に良いじゃんバカー。幼馴染みなんだし」
「だからくっついてくるなってバカ!」二人の別れた理由とは。本当に別れる必要があったのか。
そして、二人はもう一度付き合うことになるのか。
これは二人のじれったいラブコメ。
──ちなみに、二人は別れた理由をお互いに勘違いしている。
6/30、完結しました!
話数:全24話
ジャンル:ラブコメ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
主人公たち登場人物は高校生、舞台は演劇部。主人公、メインヒロインともに超有名女優の子どもということを除いては、それほど特異ではない設定です。ストーリーもこれが王道か、って感じで、甘酸っぱい登場人物たちの絡みがたまりません。そして何より特筆すべきと思ったのは、地の文の軽快さ。崩しすぎず、堅すぎない主人公目線の地の文は、作者が二次創作の長編を書くことで培った実力ゆえであると勝手に推測します。この軽妙さが、青春を描いたストーリーの盛り上げに一役買っています。絶妙なこのバランスは、作者側の人間としても見習いたいところがあります。この物語の中だけでなく、これから先もこんな感じで彼らの物語は続いていく。そんなことを想像させる雰囲気も、非常にいいものです。
壮大な大きな(幼少期から大人になるまで)ストーリーの中から、まるでこの部分だけを切り取ったかのストーリー。恋愛の流れの中に、演劇のエッセンス、そして凄い演者により進むお話。別れてた主人公とヒロインが、お話の終わりにどうなるのかは読めばわかりますが、キャラクターが動きがわかりやすいので、このお話の過去と未来を想像できてしまい、面白いかなと思います(作者様、よろしくお願いします)。登場人物を楽しみながら読んでみてください。