評価:★★★☆☆ 3.4
「僕は孤独が好きだ」
滝川ハルトはただの孤独な高校生だった。これは、決して陰キャの自分を慰める言葉ではない。彼は、自ら望んで孤独になることを選んだのだ。その方が、自分の実益になると信じて……。
その信念から、彼は孤独を共有する組織を作った。その名も、アイソレーションサークル。賛同者は続々と集まり、総ては彼の思い通りになっていった。
そう、かの有名な哲学者ソクラテス。その歴史的英雄の思想を持つモノが現れるまでは……。
これは、孤独の本質を問う、二人の男女の物語。
話数:全10話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
孤独とは何か、考えた事がありますか?哲学的でも良いし、社会学的でも良い。それこそ、人間心理学的にでも良いし、国が出している統計から考えても良いです。とにかく、孤独とは何か、考えた事がありますか?私は、『孤独』という言葉からは、皮肉、という言葉が連想されました。他にも、精神分析論的な言葉を使えば、逆転や反動形成、という言葉が思い浮かびます。また、作中に出てくる『アイソレーションサークル』からは、マイクロフト・ホームズが創設した「ディオゲネス・クラブ」が連想されました。さて、再び問います。「貴方は、孤独とは何か考えた事がありますか?」『孤立へのアイロニー』という作品は、それこそ、ソクラテスの様に問いかけてきます。貴方の周りの知者よりも少し先を考えさせてくれます。さぁ、「我こそは、知者だ!」と思うそこの貴方、この作品を読んでみては如何でしょう?