蒲公英と冬狼 完結日:2019年8月26日 作者:雨宮うり 評価:★★★★☆ 4.2「王の暗殺を阻止したい。協力を願えるだろうか?」 子供の頃、命を救ってくれた将軍にそう請われ、少女は頷いた。 危険な囮役を引き受けた少女が望むのは、憧れ、恩人と慕う人への恩返し。 話数:全242話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 年の差 溺愛 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
はじめは主と駒、名目上の相棒、秘密をともにする共謀者、そして……捕らえるものと捕らわれるもの。それからはもう見てられない位に愛し慈しみあう恋人以下略です。出会って間もなく恋に落ちるなんてまやかしだ。なにより魑魅魍魎が跋扈する貴族社会には。そんな殺伐とした苦さがありながら、徐々に絆されていくキャラたちが魅力です。主人公は駒であった。しかし、それは彼女の選択であった。激動であろう時代に流されない芯の強さと、頑なな脆さを併せ持つ彼女の魅力は計り知れません。お相手もそうそう甘さを滲ませない厳しい一面と、ちょっとずつ滲み出た人間味が魅力です。思慮深い分思い悩んでますが決めると早い。そして強か。少々物騒な駆け引きから、どっぷり甘い話まで。読みごたえある傑作です。もっと評価されるべき。おすすめです。
ヒロインは身を守る力も、財も無い、自分だけを持つ少女。只、人を愛し、信じ、守ると言う心の強い少女。その少女に寄り添う、狼のように強く、時には冷酷に人を殺めることができる男は、心を彼女に明け渡す。持つもの、持たざるもの等関係なく、心と心の結びつき。儚い少女は大きな暖かい心で、冷えた狼を包み込む。冷えた心の狼は、そのぬくもりで暫し微睡む。束の間の安らぎが、永久の幸せになるように。そんな二人のお話です。一番強いのは、踏まれても挫けない野に咲く花でしょうか?