サマー・アイス・ブルース

ハードボイルド。任侠。この二つ似てると思いませんか。そう、内に秘めたる熱さってやつでさぁ！という訳で、ハードボイルドリス探偵スクワーロウが出会ったのは、堅気じゃないペンギンの銀次郎。氷でもって、人の舌を幸せにしようっていうそいつは、インスタ栄えよりも、粋を義理人情を大事にするやつなんでさぁ。今宵も事件がスクワーロウを襲う。いや、真っ昼間の炎天下からだ。さぁ、暑い中に、漢達の熱さを滾らせようじゃあ、ありやせんか。

橋本さん作品ではおなじみのスクワーロウさん登場！しかもひだまり童話、これは読むっきゃない！絶対。内容はネタバレが嫌なので殆ど触れないですが(それレビュー？)全4話構成、読んだ感じではしっかり起承転結になっています。素晴らしいですね！ですが、第3話、転の話ですね。これの終わり方が「わー大変！どうなっちゃうの？」と言う所で次の話に続くんだけど、著者ツイッターで第4話目で完結の宣言。リアタイで読んでた私はちゃんと終わるのかと心配に。でも鬼才橋本ちかげは期待を絶対裏切らないのですよ。全く予想外のネタぶち込みました！これで読後感最高でしたね！めでたしめでたしで。後は登場人物(ペンギンです)の銀次郎が作るかき氷。ふわっふわっ！こんなかき氷あるの？食べたい！と垂涎でした。大人が楽しめる童話。面白かったなぁ。色んな人に読んで欲しいですね♪それでレビュー書きました。

幸り……こう書いてなんと読むか？【こおり】なのだそう。そう。義理と人情の世界に生きる奴らの、熱くて冷たい物語。人生は甘くない、世の中も甘くない……そこに登場するのはリスとペンギンだけどね。……何を言ってるかわからない？読めばわかるさ！！童話のジャンルにハードボイルドと任侠を詰め込んだ、でも違和感がまるでない、たとえて言うならメロンに生ハムのようだ。絶妙な味の組み合わせをお楽しみあれ……。