評価:★★★★☆ 3.5
これは主人公である彼女が大学一年生になり、半年が過ぎた頃に起こったお話。
篠崎秋那はある日、中学時代に自分がイジメていた元同級生の本城綾乃と再会する。秋那は当時のように彼女へ向かって話し掛けるも、すっかり雰囲気の変わってしまった彼女にあっさり言い負かされてしまう。
あまりの屈辱にふて腐れている中、今度は秋那が現在付き合っている彼氏から、一本の電話が掛かってくる。その内容は、身に覚えのない彼への罵倒の数々だった。
イマイチ状況が掴めないまま、思い悩んでしまう秋那。するとその時、スマホに見覚えの無いアドレスから一通の件名の無いメールが届く。『酷いなぁ。せっかく秋那のためにここまで動いてあげたっていうのにさ。少しは感謝してよね』
そのメールの送信主は、名を『A』と名乗った―ー。
■この作品は、ノベルアップ+様にも同時掲載させていただいております。
話数:全9話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
時間が空いてしまいましたが漸く読み終えました。正直に、とても面白かったです!とてもリアリティーがあり、本当に今ならやれる人がいてもおかしくないなと思えてしまうような内容でした。一見犯人は分かりやすい人物かと思いきや、被害者の記憶にすらほとんど残っていないような真犯人の登場に思わず背筋がゾクッとしました。ある意味で心霊ものより怖いなと思いましたね。そしてその犯人として疑われた人物が見せた優しさやそれにすがりたいのにすがれない、そんな登場人物の心情が分かりやすく書かれていたかなと思います。素敵な作品を読めて良かったです。