評価:★★★★☆ 4.2
銘尾友朗さま主催「夏の匂い企画」参加作品です。
真面目で優しくておとなしい美少女と主人公の少年の、恋愛以前の物語。
少年がひたすらジレジレしています。
ほろ苦め、成就しません。若干胸くそ表現あり。後半暗い展開あり。
1話1500~2000文字程度で全21話+おまけエピソード1話+おまけエッセイ1話
話数:全23話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
読み返して、改めて色々考えさせられる作品でした。この作品は『夏の匂い』をテーマとしている作品で、作中では匂いにまつわる表現が何度か登場します。その匂いについては、読み手により色々な種類の匂いが感じ取れるのではないかと思います。自分の場合は、苦いような酸っぱいような匂いでした。これは作中の登場人物に感情移入したことが要因と言えます。私は本当に、切なくて、やるせなくて、もう少し何とかなったんじゃないかという気持ちになりました。結果が決まっているからこそ、そういった気持ちが強く表れたのかもしれません。このような作品は好みが分かれるところではありますが、こういった感情を体験したい人には、強くお勧めできる作品だと思います。人によっては、お腹の中で何かが渦巻くような体験ができると思うので、興味を持たれた方は是非目を通してみては如何でしょうか。
初々しさに満ちた青春が描かれ、カレーが凄く美味しそうな、そんな本作。丁寧で好印象を持てる文体が魅力的です。一見ひたすら爽やかな作品に見える作品。しかし、ヒメちゃんという登場人物には、驚くべき秘密があって。衝撃の展開に、次から次へと読みたくなってしまいます。青春ものが好きという方にも、ギャップのある作品が好きという方にも、楽しんでいただけそうです。ぜひ読んでみて下さい。
夏の日の思い出| 左の奴ぁ何むっつり真面目は、遠くなるほど|に解説してやがんでいっ。そに、その輝きを増|んなの誰にも期待されてないしていく。そして|のが分かってないのかねえ。そこに付随する匂|お前さんが大人しいのは、ずいというものも。|ばりジレの行く末がああいっ 中学3年分の夏|た結末になったからいまいちを凝縮したような|乗り切れてねえわけだ。そい物語はしかし時の|ぁエゴだよ。俺っちが特別に流れと共に違った|ジレられるリジーの世界に様相を見せ始め…|送ってやるから思う存分それでもカレーの|悶えねぇ(両手を組み合わ匂いが包むように|せ中指を立てる)して、眩しかった|思い出を今もそれ|ぞれの心に残し続|けるのだ。 | ……アヒィィィィィッ!!(菊門に渾身の指弾を喰らいながらレビュー者転移中)
あなたが中学生だった頃。好きな人に対して素直になれなかった経験はありませんか?あと一歩、勇気を出し切れなかったことはありませんか?中学生というのはとても不安定な時期だと思うのです。そして本作はそんな不安定な中学生の青春を、とてもリアルに描き上げています。それだけにこの物語には、決してハッピーエンドとは言えない結末が待っています。でも、だからこそ私は、この物語を美しいと思いました。登場人物みんなが愛おしいと思いました。最後にあるおまけエッセイには、深く考えさせられるものがありました。青春にほろ苦い思い出がある方。もしくは現在進行形で青春を謳歌している方。必ずあなたにもこの物語は刺さると思います。秋の夜長に読むのにピッタリの文字数ですので、是非この機会にご高覧ください。