評価:★★★★☆ 4.1

今日はバレンタインデー。
高校三年間、一つももらう事が出来なかった。
高校最後のバレンタインでも予想通りもらえなかった。

肩を落としながら家に帰ろうとした時、ふと見た事のない自販機を目にする。
ワンコイン入れてボタンを押したが出てこない!
ここでも見放されたのか……。

帰ろうとした時、声をかけられた。

「これ、君の?」

 見た事の無い少女が目の前に立っている。
ミルクチョコレートの様な明るいストレートの髪に、真っ赤な瞳。
明るいグレーのショートコートを着ているが、短いスカートから見える足は寒そうだ。

「その自販機から出てきたの?」
「そう。今、ここで買わなかった?」
「買った。多分俺のだ」

 少女は俺にホットチョコレートを手渡し、俺の手を握ってきた。

「冷えてるね。寒くない?」

 どきっとした。女の子に手を握られたのは初めてだった……。

そんな寒い日のでき事。


話数:全4話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意:全年齢対象