評価:★★★★☆ 4
現代のマスコミが嫌い――そんな方に送るエンタテインメント!
マスコミの在り方を問いながら紡ぐ熱いドラマ、ここに開幕!!マスコミがニュースを発信するためには、スクープ争奪戦と呼ばれる戦いで報道権利を勝ち取らなければならないという新法律が施行された近未来のお話。
主人公・虚蔵直人は、かつて日ノ丸テレビを視聴率一位に導いた師匠との約束を果たす為に、日ノ丸テレビ『特別報道隊』に志願する――!!※本作品はいわゆる『なろう系』の作品でありません。クソ真面目な作品となっておりますが、良ければブクマ等よろしくお願いします。
時代:近未来
舞台:未登録
注意:全年齢対象
放送権を得るためにバトルを繰り広げるこの物語は今のマスコミのあり方に疑問を投げかけます。私はこの物語のバトルシーンを読むのが大好き。臨場感が伝わってきて分かりやすく尚且つカッコいい!!映画を見ているようにシーンが目前に浮かびあがるので、あっという間にこの世界観に引き込まれてしまうでしょう。オリジナルな世界で繰り広げられるストーリー構成とその文章力の高さに感嘆する事間違いなし!是非この面白さ、体感して下さい。
当小説で描かれるのは近未来の報道業界。マスメディアがスクープを発信する為には過激な銃撃戦を制して報道権利を勝ち取らなければならない。という設定の元、物語は進みます。あまり見ない題材ではありますが、練りこまれた緻密な設定と主人公を含めた多くの魅力的なキャラ描写が見事な高水準な作品だと感じました。また、ストーリーの背景には現代の報道業界へのディスリスペクトが散りばめられているのですが、このディスりに対しても共感できる点がちらほらと出てきます。そういった反骨的な主張も、この作品の魅力でしょう。作者が書かれているように『なろう作品』の王道やテンプレからはかけ離れた作品ですが、ある意味では正道な小説と言えます。読み応えのある作品をお探しの方にオススメしたい一作です。