評価:★★★★☆ 4
とある少女の親が死んで、少女は泣いた。事実に打ちのめされて泣いた。神などいないと思った。しかし、そこから少女は勇気を出して立ち上がる。少年が現れ、少女を旅に導いたのだ。ヨーロッパを横断する道すがら、彼女はずっと信じている。この旅を通して、自分は悲しみを乗り越えられると。
怖いもの知らず、好奇心旺盛でどんどん突き進むエドワード。感受性が豊かで思慮深く、慎重なヘレン。二人が織り成す不思議なハーモニーが、旅先で出会った人々と様々な影響をもたらしあう。宗教革命で揺らぐ神様の存在。神様はいるのか? いるならどこに? 天に一番近いところを目指して歩む、ボーイ・ミーツ・ガール型、大陸横断系ローファンタジー。
あなたは、神を信じますか……?
時代:近世
舞台:未登録
雰囲気:ほのぼの
展開:未登録
注意:全年齢対象
親の死をきっかけに、少年と少女は神を探すために旅に出る。 幼いふたりは旅先で出会う人と触れ合い、また手を取り合って困難を乗り越えてゆく。 町を渡り歩くたびに、ふたりの所持するものがわらしべ長者のように別なものに変わる。 このわらしべイベントが個人的に好きです。 また、道中には不思議なこともたくさんある。旅の醍醐味(だいごみ)とは、そういうものだ。 自分の知らないものに触れる喜び。 この経験が積み重なって、ふたりは大人になってゆく。 児童文学を意識なされているようで、読みやすくて理解しやすい内容です。 落ち着いた雰囲気の作品を求めているのならば、これは一読すべきでしょう。