評価:★★★★☆ 3.5
この世界には、毎年クリスマスイブの日に、人前にその姿を曝けだす盗賊団がいる。
その名も『サンタクロース』。人なのに、羽もないのに、鳥のように自由に飛び回ることができるせいで、厳重な警戒を難なく突破してはお目当てのお宝を盗み出し、どんな追尾をも振り払って、煙のように消えてしまうのだ。
『二重螺旋進化論』が発表されてから数十年が経ち、動物の遺伝子を人間に移植する技術が確立したお陰で『超心理薬』を服用すれば誰でも動物の異能が手に入るようになった現在だが、それでも、サンタクロースのように空を飛ぶことは未だに実現していない。そんな背景もあって、サンタクロースは民衆の羨望の対象でもあった。
そんなサンタクロースに憧れる内の一人である赤羽涼(あかばねりょう)は、今年のクリスマスにサンタクロースが近場に現れるという情報を耳にし、見物に向かったが、ひょんなことから、サンタクロースと敵対しているらしい謎の黒服の連中に命を狙われることになってしまう。
ギリギリのところでサンタクロースの一人に命を救ってもらったが、それがなんと、あどけなくも小憎たらしい少女だった。
なぜ少女は赤羽を邪険に扱うのか。少女の意図を理解したとき――――赤羽は、赤い悪魔の存在を知る。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象