評価:★★★★☆ 3.6
サイコキネシスやテレパシー、あらゆる超能力を持って生まれたがゆえに心を閉ざし気味だった青年“イズハ”が、突如剣と魔法の異世界にテレポートしてしまう。
ポンコツ治癒師“リリー”やその他良くも悪くも個性強めな人たちと触れ合っていくうちに蘇る、たった一人の“親友”との記憶。
言葉が普通に通じる上にステータスやギルドが存在する、なろうテンプレ過多のこの世界と親友との記憶がリンクするとき、この世界の真実が見える……!?(かもしれない)
そんなお話
話数:全39話
ジャンル:アドベンチャー
時代:未登録
舞台:未登録
注意:全年齢対象
ファンタジーな異世界で、安定感のある舞台。しかしそこに超能力を持ち込むととんでもなく面白い世界へと早変わり!生まれついての超能力者イズハが転移先の異世界で自らの力を駆使し歩んでいく姿はとても印象的です。物語は安心できる展開ですらすらと気持ちよく読んでいくことが出来るのに、彼の力と独自の視点のおかけで飽きのこない味わいだと思います。私個人としては、主人公の力を掘り下げて考えるとチートを感じないという部分があります。彼の力はズルして手に入れた訳でも、後からポン付けした物でもなく「最初から彼の物として」持っていた力なのですから。彼の力は「チートじみている」だけであってチートではないのだ、とも思います。色々な方に読んで頂きたい作品と思います!
生まれながらにして様々な超能力を持つ青年イズハ・フカシギは目覚めた時、異世界へ来ていた。その異世界は簡潔にいえばよくある異世界だ。魔法もある、属性もある、スキルもある。ステータスもある。ギルドも勇者も異世界転移……そしてポンコツなヒロインもいる。そんな世界でイズハは超能力を行使し、身にかかる出来事を圧倒的な力で蹂躙していくのであった。極めて普通な異世界を超能力チートで制していく物語に強めのコメディ要素を含めることによって非常に楽しい世界観へと様変わりしている。それは作者のセンスの高さが見受けられる。ヒロインのリリーもポンコツであるものの、異世界知識の少ないイズハにとって貴重な情報源であり、パートナーでもある。センスのある2人のやり取りは先を読み進める楽しさを生み出すのだ。是非ともこの楽しい物語をいろんな方に広めていきたい、そう思わせてくれた作品でした。