鬼灯の袋の中の夢 完結日:2019年8月30日 作者:秋の桜子 評価:★★★★☆ 4僕は夢を見た。それは、ホオズキの袋の中の夢。ぐるぐる回る夢。まあくんとぼくと秘密基地の夏。 話数:全8話 ジャンル:その他 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ぐるぐる回る夢 和風 夏休み 秘密基地 注意:R15 なろうで小説を読む
小学生の時のことだ。学校の帰り道に、廃屋があった。破れたガラスの隙間から中をそっと覗くと、薄暗がりの中に、セピア色の家族写真が浮かぶ。問いかけるような少年の瞳。廃屋の裏には暗い山。大人たちが「入ってはいけない」と言っていた。それでも子どもたちは、そこに入って遊んだ。不思議な廃屋。不思議な少年。不思議な場所。子供の頃の世界は、不思議なものがすぐ隣にあった。『鬼灯の袋の中の夢』この物語を読んで、そんなことを思い出した。危険だけれど、惹き付けられる。覗かずにいられない。大人になった今も、現実が霞むほどに、心の中に鮮やかに蘇る世界……懐かしく不思議で、悲しいけれど優しい。何度も読みたくなるお話です。