評価:★★★★☆ 3.7
十二年前に体験した皆既月食と、ひとりの少女との奇跡の物語。
十二年間、いつまで経っても変わらない世の中に奮闘する主人公の天手月渚(あまてるな)は、久しぶりの月食を友人の佐野央樹(さのおうき)と共に、公園でぼんやりと眺めていた。そうして眺めていると十二年前、中学二年の頃に出会った少女、月弓花月(つきゆみかづき)と幼馴染である影入一磨(かげいりかずま)を思い出す。
その頃、病気を抱えた一磨に寄り添いながら学校生活を送る月渚は、ある皆既月食の日を境に、いつもと違う一磨に翻弄されるようになった。それを花月と央樹に支えられ、この世界の真実を求め、前向きに生きていく。
たぶん誰しも思う、大切な人が病気でなければ良かったのにと。でも、その気持ちは本当なのだろうか?
この世界の謎と、彼女の成長を描いた作品で、最後にさまざまな奇跡が訪れます。
彼女の想いをみなさんにも届きますように。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
この物語の奥深さを感じて欲しくてレビューを投稿させていただきます。情景の美しさもさることながら、人の感情の流れるさまもとても伝わってきます。一人の病気の男の子の周りの人達の感情とちょっと不思議な力が働いて何とも言えない世界観を見せてくれます。現実の世界と違う世界、その中での葛藤と気持ちの動きが不思議なほど伝わってきます。最後はどうなるのか・・・続きをとても楽しみにしています。私にとってはいつか書籍にして欲しい、大事な作品の一つです。と上記を書いて数日経ちました。今日完結、おめでとうございます!!!とても優しく終わって行った事にこちらも優しい気持ちになりました。一磨はユックリと成長し、月渚や央樹は地に足をつけて生きている感覚が、とても納得できます。多くの人に読んで欲しいと思います。