評価:★★★★☆ 4.1
魔女狩りって、こんな辺境の地まで及んできたのか。
カルヴィン伯爵領から発生した疫病やら飢饉やらに「魔女」が絡んでるっていう噂が立ち、それを名目にした「魔女狩り」が横行し、治安は明らかに悪くなった。俺もかつては騎士なんかやっていたんだが、色々あって今は気ままに温泉巡りをしているしがない腰痛のおっさんだ。腰痛だから馬にも乗れないんだぜ……。
そんな俺が温泉を楽しみにやってきたド辺境の街の酒場で、「魔女狩り」が起きる。いや、実際は魔女は狩られなかったんだが。
おかげさまで俺とその魔女とよばれた女は、真夜中に街を出ることに。ちなみにこの魔女、「魔女は引退した」らしい。理由を訊けば「魔法は肩が凝る」からだそうで……。激しい腰痛持ちとしてはとても同情したいところだ。
そんなことが縁で何となく歩いていた俺は、魔女ことタナさんに「カルヴィン伯爵に会いに行く」とか言われてしまって驚愕した。だって、魔女狩り発祥の地だぜ?
本当に俺たち、カルヴィン伯爵のところにいくのか? 行けるのか?
俺たちは旅も早々に、ハーフエルフ幼女や、ドラゴンの末裔の娘と旅路を共にすることになる。そしてだんだんと見えてくる真の悪の姿。険しい旅に、俺はついていけるのか。腰がすごく心配だ。
剣を抜けない剣士(俺)と、魔法を使わない魔女の旅路は果たして……。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:ほのぼの
展開:未登録
ただでさえ辛い腰の痛み。ピッと神経に走り、寝返りも慎重になるほどです。なった人は良くわかると思いますが、いかに腰が大切なのか。そんな状態で剣を使えるはずもなく、しかし役立たずの様に見えて、只者ではない雰囲気。そしてひょんな事から、肩凝り頭痛持ちのヒロインと意気投合し、可愛い仲間達も増えて悪の根元を探す旅は続きます。そんなちょっと変わったファンタジーです!
いわゆる中世風のファンタジーね。魔女狩りが横行する時代を魔法と気概で強く生きる話よ。オカマも迫害される側だからその辛さよくわかるわ。でも話は暗くないから安心して。時々挟まれるギャグと掛け合い、会話と描写のバランスがよくて、話もどんどん進んでいくわ。何よりアラサー魔女のキャラクターが良いわね。気が強くってまさに美魔女って感じよ!強い女は今のトレンドよ! 嫌いじゃないわ!