評価:★★★☆☆ 2.5

 川中彩香は1歳を前に母親に置き去りにされ、父親も九州に単身赴任し、2歳の時から祖母と二人きりで生きてきた。六歳になった時、再婚相手を連れて帰ってきた父は、再婚を機に娘を九州に連れて帰ろうとしたが彩香が彼になつくことはなく、あきらめた父は九州に帰り、再婚ののち二人の子供を授かり、二十年近く彩香と実母のいる東京にはかえって来なかった。
 しかし彩香が就職して三年が終わろうとしていた時、突然、祖母が倒れ亡くなってしまった。
 20年ぶりに帰ってきた父親との確執を見た上司、松尾の言葉によって彼女は父親と向き合うことを決意する。
 やがて海外研修から帰国した隣家の秀人とともに、祖母の合同供養に出かけていく中で、中学二年の時のカーネーション事件を思い出した彼女は弟のように思っていた秀人の27年の思いに気が付く。
 27年の思いが愛に変わった時、彩香は結婚を決意するが、秀人は彩香を実の母親に会せようとする。
 それは、彩香を捨てた母親もまた、母に捨てられた人であり、将来、彩香が結婚しておなかに子供を宿した時にどんな不安に襲われるか想像もつかいない…… それを心配していた祖母の最期の願いであった。


話数:全16話

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

注意:全年齢対象