評価:★★★★☆ 4.2
ヘレナ・レイルノート侯爵令嬢は二十八歳にして、ガングレイヴ帝国八大将軍が一人『赤虎将』の副官である武人である。
そんな彼女に、ある日即位したばかりの皇帝の抱える後宮に入るよう辞令が出された――これは、花を愛でる時間があるなら剣を振れ、詩を詠む時間があるなら体を鍛えろ――そんな脳筋な令嬢が、愛憎渦巻く後宮で過ごす日々である。『小説家になろう』トップページにて、『今日の一冊』第1回で紹介されました!
※カドカワBOOKSさまより書籍化することになりました。8/10発売しました。
話数:全366話
ジャンル:異世界恋愛
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:勘違い
注意:全年齢対象
権謀術数が渦巻く後宮。図らずも後宮の最上位、三天姫の一人として後宮入りすることになった八大将軍の副官ヘレナ。軍人である。持ち前の天然さと脳筋さで瞬く間に後宮を制圧!※本人にそんなつもりはありません。宰相である父親の悩みは尽きないが、そんなことなど気にせずヘレナ様は後宮改革に乗り出す!※偶然です。ヘレナ様本人に改革などという気はありません。そして出来上がったのは……後宮精鋭軍。おかしい……後宮とは皇帝のハーレムではないのか……皇帝が美姫と退廃的に戯れる場所であるはずなのに……
今までにない後宮物語で、一話目にして引き込まれてしまいました。15から軍に入っていたヒロインが、どのようにして陛下の御心を射止めるのか。そもそも陛下とはどのような人なのか。読めば読むほどこの物語に入り込み、後には引き返すことが出来ませんでした。このお話を端的に言うならば、性別年齢問わず無意識に射止めてしまうヒロイン、ヘレナ様による、陛下の為、そして帝国の為の後宮改造(物理・精神的)。といったところでしょうか。私的には、是非とも兄上を見てみたいところですね。ヘレナ様溺愛兄上を拝謁できる日を楽しみにしています。まだ読んだことか無い方は是非、一度読んで見ることをお勧めします。後宮物語がお好きな方なら、型にはまったお話から逸脱したこの物語はさぞかし夢中になることでしょう(但し、個人差があると思います)。
後宮の複雑な人間関係に筋肉で挑む様は(主人公自身はいつも通りに過ごしているだけでしょうが)、シュールでコメディで、非常に面白いです。特に《閑話:『佳人』と『麗人』》では、この作品の第一印象を一話で表現し切っているなとニヤついてしまいました。 アプローチ・ストーリー構成が良いからか、読み返すと再度面白いことに驚きました。他作品では、最初から読み返す時、キャラ同士が余所余所しくなってしまうことに寂しさを少し感じてしまうのです。しかしこの作品においては、あのキャラが腕立て伏せ二百回以上こなせるように……などと、初読時にはなかった笑いポイントを序盤で感じることができます。本当に素晴らしい!
読みやすく、斬新。何より面白い。わかりやすい人物、ストーリー、一話一話の区切り方、 なにが凄いかいいだしたらきりがない。私はただの読者で専門的な事はよくわからないが、ただただ群を抜いていると思う。ラノベやWeb小説の異世界、ハーレム、チートの流行の中、私自身惰性で読んでいる作品も多いが、この小説だけは気になって気になって更新を心待ちにしてしまう。
『舞台は前帝が崩御して一年。頼りなき新王により争いの止まらぬ世界。国を守護するは八つの将星。彼らをして八代将軍となしそれぞれが強大な軍団を形成していた。そのうちの一つ、『赤虎将』の副官である武人ヘレナ(28歳)は実家の公爵家の指示により、若き新王(18)の後宮に入ることになる。物心ついてより姫としての教養より武人としての資質と脳筋な思考を磨いてきたヘレナが文化の異なる後宮で巻き起すとんちんかんな騒動は徐々に後宮の中を変化させていく。1年後の改革のため敢えて愚王を演じる若き王とヘレナの出会いは国を如何なる方向に傾けていくのか。そして、二人は幸せになれるのか。ヒロイン・ヒーローの逆転歳の差ラブコメディ?が始まる。』みたいなのが楽しいです笑もし、このような物語が好物でしたら楽しめるかと。