評価:★★★★☆ 4
主人公:聖 礼(ひじり れい)は高校を卒業し、大学への入学準備をしていた。
彼は何の前触れもなく、唐突に自らが執筆した小説の舞台「Trinitas Mundus(トリニータス・ムンドゥス=天と地と人の三神の作りし世界)」という異世界に魂だけが召喚される。
召喚先は、千年後の世界から転送されてきた聖騎士、レイ・アークライトという青年の体だった。
彼はなぜ選ばれたのか、何のために召喚されたのか。
何の説明もなく、自らの小説の世界に飛ばされた彼は、この世界で生きていくことを余儀なくされる。
この世界の理を知る彼は、記憶の一部が封印された状態で、偶然助けた女傭兵と共に生きていくことになる。
そして、彼の思惑とは関係なく、この世界の存亡に巻き込まれていく……。気弱な青年、レイが周りの助けを借り、成長していく物語。
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優秀な肉体と世界知識を持つため、かなりチートです。特に魔法が強力ですが、精神的に弱いため、主人公最強物にはならないと思います。
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ドリームライフと同じ世界観です。
年代が微妙に異なりますが、ほぼ同じ世界設定です。
http://ncode.syosetu.com/n5465bn/
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TOブックス様より書籍化されることとなりました。
(2016年5月20日第1巻発売、9月10日第2巻発売)
2016年1月25日書籍化に伴い、タイトルを一部変更しました。
(旧題:Trinitas Mundus——トリニータス・ムンドゥス――)
話数:全396話
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:シリアス
展開:未登録
2章の最後まで、夢中になって読みました。まだ序盤でありながらかなりの分量がありますが、まったく退屈することがありませんでした。レイにアシュレイ、ステラをはじめとした主要キャラクターから予想をいい意味で裏切る脇役まで、大勢のキャラクターの造形の細やかさはストーリーに説得力を与えています。風景の描写は過不足無く、スムーズに読めながらも十分に情景を脳裏に浮かび上がらせてくれます。『なろう』のテンプレを踏襲しながら本格派のヒロイックファンタジーとして展開されるこの小説は、とても上質のエンターテイメントです。読んだ人を容易く惹き付ける魅力、そして捉えて放さない力強さがあります。『なろう』らしい小説が好きな人にも、ハヤカワや創元などの本格派ファンタジーが好きな人にも自信を持ってお勧めできます。面白い小説が読みたいあなた、損はさせません、是非読んでみてください!