評価:★★★★☆ 3.5
享楽の街、St.グレイフォート。観光街であるこの街では娯楽こそが大義の天秤であり、そのためならば政治も司法も便宜を図る。
そんな街で暮らす孤児の少年、クライヴ。マフィアに追われ、たった一人で行く当てもない生活をしていたクライヴの人生は、一人の《標的》との出会いによって一変する。その《標的》の名は、アイリーン・G・フライアーズ。市警の番犬と謳われる敏腕刑事と、狂犬と呼ばれた少年との、再起の物語。2019.11.1
冬コミ、C97にて冊子化予定です!
詳細は著者Twitter(@wrt_schell)まで!!
話数:全44話
ジャンル:アクション
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:シリアス
展開:未登録
注意:R15
孤児の少年クライヴが生きるためにマフィアから受けた依頼は、市警の敏腕刑事リンの殺害。一筋縄では行かない標的を追ううちに、彼の人生は大きく動いて……アウトローがのさばる享楽の街の雰囲気や、クライヴとリンの軽妙なやり取り、そして彼らとマフィアとの戦いの様子等が読みやすい文章でしっかり描かれています。また銃や格闘技を使った戦闘シーンは緊張感もあり、海外の刑事ドラマのようなアクションが好きな方にお勧めです。アクションも良いですが、一番の見どころは事件を通じて変わっていく、リンに対するクライヴの感情だと思います。生い立ちのせいか、幸せをどこか諦めているクライヴが、特殊な過去を持つリンと出会った事で変わって行く様子は興味深いです。ただ、話は殆どこの二人で進みますので、彼らに興味が持てるか否かが本作にハマれるかの分かれ目かと思います。享楽の街で奮闘する二人の物語を一緒に追ってみませんか?