評価:★★★★☆ 3.6
リュートと幼馴染の少女エレナ。二人が幼い頃に交わした約束。
「大きくなったら空戦機のパイロットになって、君を乗せてあげる」
しかし、現実はどこまでも残酷で。そんな他愛の無い約束すらも守らせては貰えない。
約束を果たすことなく離れ離れになった二人。
数年後、大人になったリュートは日々の忙しさに追われ、約束のことを忘れかけていた。
今や、リュートは空を飛べず。あの約束が守られることはない。
そんな時、目の前に現れたのは、子供の頃のエレナにそっくりな少女だった―――
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
これは掘り出しものかもしれない。物語的にまだ序盤だと思われるが、名作となる気配が濃厚に、感じられる。まず冒頭に、引き込まれる。シチュエーションとしてはありがちだが、幼馴染み二人の重く暗い心境と境遇が、心に強く印象として残る。本編が始まり、ガラッと雰囲気が変わっても、プロローグの印象が強く残り続け、コメディタッチの明るいシーンですら、この後どんな苦難が降り注ぐのか、という緊張感を持って読み進められる。そして、そんな期待と予感は、2章のとある場面で裏切られる。もちろん良い意味で。非現実的な場面でありながら、描写は直接的過ぎるほどにリアリティで、背筋が寒くなった。当然、最終的な評価は完結後になるわけだが、少なくとも最後まで付き合うだけの価値は、充分にあると判断した。書き溜めてあるのか、更新が早いのもありがたい。是非、一読してみることをお勧めする。