評価:★★★☆☆ 3
――都市伝説? 死後の世界? そんなオカルト的な噂は信じない――なんてスタンスを取りながら密かにそういった類の話に興味を寄せている、イキリビビリな高校生、粧成一(よそいしげかず)。
彼の暮らす街つばさきの吹流川(ふきながしがわ)河川敷のサイクリングロードには、「夕暮れ時、特に一七時~一八時頃道が分岐し、あるはずのないもう一つの道が現れ、その先に進んだ者は帰ってこない」という、どこかで聞いたような安っぽい都市伝説があった。
ある日、粧は偶然にもその時間帯その場所に居合わせ、突然、不可思議な世界に飛ばされてしまう。そして、そこで出会った一人の少女からここは死後の世界だと知らされる。
「ここが私達のアジトとなる場所よ!」
その少女に無理やり手を引かれ連れて行かれた先は――ノートパソコンらしきものが一台置いてあることだけはかろうじて分かる、ただの汚部屋(おべや)だった。
――これは、死後の世界である幽世(かくりよ)と、呪われた街つばさきをめぐる、汚部屋からはじまるちょっとおかしな物語。
時代:現代
舞台:未登録
注意:全年齢対象