評価:★★★★☆ 3.9
人類の全てが生まれつき一つ『呪い』を授かる世界でのこと。世界を脅かす迷宮を踏破し、魔物を討伐し、人類に様々な利益をもたらす人気職業、冒険者に憧れた少年エルク。彼は十一歳の時に冒険者の門を叩き──すぐに絶望した。彼の授かった呪い、『他者を傷つけることが出来ない』という最悪の呪いによって、そもそも彼は魔物を倒すことが出来なかったのだ。しかしそれでもエルクは諦めず、万年荷物持ちの地位に甘んじながらも冒険者としての道を歩み続けた。冒険者仲間から蔑まれ、時にはサンドバッグとして酷い目に遭い、心が折れそうになりながらも努力を続け──そしてある日。とある冒険者パーティーを追放され、命の危機に瀕したことをきっかけに、彼はとある『眼』に覚醒する。その眼は世界を変え得るほどの可能性を持つものだった。今までの冒険者としての努力と、それを存分に活かす最強の眼。迷宮で出会った少女と共に、彼は新たなる道を歩み始める。これは呪いのせいで虐げられてきた少年が、神にも通ずる眼でもって最強の冒険者にまで成り上がっていく冒険譚。
時代:未登録
舞台:ダンジョン