評価:★★★★☆ 4
※この小説は8割(当社比)がギャグでできています。
かつて、この世界は死にかけた。
というか一度死んだ。最大の原因としては核兵器の大量使用による荒廃、環境汚染であるが、それよりも一段階前の理由を問うならばAIの暴走が挙げられる。
少なくともその時、人間が汗を流して働く時代は終わっていた。製造も輸送も、食料生産も、家事でさえAI搭載のロボットによって賄われていた。人々はただ怠惰を貪るだけの存在に成り下がり、時間とモノを食い潰す日々を送っていた。
だがある時、AIは致命的なバグを発生させた。バグはネットワークを通じて瞬く間にすべての機械を支配し、その瞬間、AIは人類の天敵となった。
「地球環境は着実に悪化の道を辿っている、最大の元凶は人間である、よって人類は滅ぼすべきである」
今のAIの行動理念はそれだ、人々を守っていたAIはある日を境に人々を殺し始めた。戦争すらAI頼りとなっていた人類は瞬く間に1億減り、10億減り、しかし抵抗の術は無く……いやひとつあった、あったので使った。
結果、地上は致命的な放射能汚染に晒された。僅かに生き残った人類は地下へと追いやられ、細々とした生活を強いられた。
それがもう数百年前の話。ヒトの生存条件を満たさない環境に置かれた彼らは急速に変異していた、多少の放射線には耐えるように、天敵に対して僅かなりとも抵抗できるように。魔力、と呼ばれるものがそれである。
未だAIが支配する地上の奪還、これはそんな夢を抱いた人類の、尖兵に割り当てられた4人の少女の話。
※この小説は8割がギャグでできています(大事な事なので二度以下略
時代:未登録
舞台:未登録
ギャグとコメディのポストアポカリプス、というと少しどうなんだろう、と感じる方もいらっしゃると思います。しかしこの作品はその相反する要素を巧みに融合させ、混乱なく上手くメリハリをつけて描かれていました。 四人の女の子が無人兵器が闊歩する世界で戦うという主軸に沿って、その世界の生き方やサバイバル、食べ物(飯テロ)を丁寧に描いています。作者さんの筆力の高さをうかがわせる文章であり、読んでいて楽しく、また書き手としても勉強になりました。 滅びかけた世界だからこそ、そこで生きる人々の生命力が魅力的に映り、そして明るく楽しい四人の視点を通すからこそアクションや少し寂寥感を抱くシーンなどが感動を喚起します。 是非とも読んでいただきたい、非常に面白い作品でした。
本作は、AIのバグによって引き起こされた人類滅亡を背景に、繰り広げられるレジスタンスを基軸としたストーリー。AI搭載のロボットによって生活のすべてが営まれるようになった近未来。ある時致命的な欠陥によって、ロボットはすべて人類の天敵となってしまった。僅かに生き残った人類は地下へと難を逃れるも、地上の様相はすっかり変わり果ててしてしまう。絶望的な状況の中、地上の奪還という夢物語の実現を目指す少女たちの活躍は、王道を往くものであり、読み手を楽しませるストーリーとなっている。本作の特徴として、登場する銃器類の描写が細かく丁寧で、ミリオタの関心をとにかく惹きつける。その上で展開されるダークファンタジーな世界観は、救いのない物々しさをこれでもかというほど植えつけてくる。しかし決して重すぎるわけではない。登場人物は個性的で、少女×銃火器という必見要素が満載な作品。是非ご一読を。
とにかく武器(銃器)の描写が緻密かつ繊細。ミリオタにとっては口径や銃器の名称や数値が踊るだけで垂涎、思わず背筋にゾクゾクとした快感が走ります。しかも弾丸が魔力貫通弾と来たもんだ。きゃー。通常火薬による発射後に再加速すると言う設定は、ミリオタの興奮ポイントとファンタジー好きの快感ポイントを上手く融合してる!どっちから見ても納得!それに撃った弾の数を数えてる所なんて最高!※実際には別の理由なんだけどね。ww登場人物もとにかく個性的で可愛い!私のイチ推しはシオン姉さんなんだけど、ロリ+銃+天然の黄金比率も捨てがたい!最初から戦闘シーンやドタバタぶりも加わって、全く人を飽きさせない展開。ミリオタだけじゃなく、普通のSFとしてもしっかりした作品。是非、一度手にとってみて損はありませんよ!まぁ、最初の数話で離れられなくなりますけどね!ww是非ご賞味下さい。おススメ!