評価:★★★☆☆ 2.8
魔導士は魔族と恐れられ、国ぐるみで迫害されていた。
普通の人間として育ってきたオリヴィアは、突如魔導士に攫われる――
レジスタンスと名乗る魔導士達は、オリヴィアの「存在」が必要なのだという。突如自身が魔導士の血を引いていると明かされたオリヴィアは、徐々に戦禍に巻き込まれていく。その血に翻弄されるように、少女の運命は動き始める。
生き方を変え、考え方を変え、国を変えるまでの愛憎渦巻くファンタジー。※上巻収録分は、第二十四部分までです。続きは第二十五部分「錯綜する少女の世界」よりお楽しみください。
※第一話の前書きに、表紙イラストを掲載しました。(2018 4/10)
※第二十五部分に、表紙イラストを掲載しました。(2019 11/22)
この作品は、「マグネット!」にも投稿しています。
話数:全62話
時代:中世
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象
魔導士が『魔族』として迫害される――ファンタジーとしては珍しい設定を持つ世界観です。魔法使い、魔導士といえばRPGの主戦力であり、ある種の花形でもありますが、この作品では魔導士が周囲に怖れられ、迫害される存在として描かれています。平和に暮らしていた主人公オリヴィアも、魔導士の血を引くというたったそれだけの理由で愛すべき日常を失ってしまうのです。緻密な文章と繊細な会話が、悲壮な物語を一層美しく彩ります。「縦書きPDF推奨」とのことなので、ぜひ縦書きでもお楽しみください。
一章を読み終えたところですが途中までの感想をしたためたいと思います。 今はまだ躍動感のある戦闘や特殊能力の駆使はありませんが、丁寧な人間関係のやりとりや風景・情景の描写の濃密さ、言葉選びの丁寧さはまるで映画を見ているようで目の前に並ぶ文字を追うにつれ、心を揺さぶる音楽と効果音まで聞こえてくるようです。 暇つぶしとして流し読むのでなくじっくりと腰を据えて、彼女たちの世界へ身を堕とし、その生き様を楽しみたいと思う作品です。