評価:★★★★☆ 4.2
【書籍化予定】
イリス・アラーナ伯爵令嬢と友人三人は、全員が転生者であり悪役令嬢。
三人目が乙女ゲーム『碧眼の乙女』に敗北した時に、イリスは腹を括った。
シナリオを回避しても、逃避しても、応援しても駄目なら、残念な方向で応戦するしかない!顔には醜い傷をつけ、太ったように偽装し、流行を嘲笑ういかれたドレスに身を包んで、両手に肉を掲げて夜会を徘徊。
今日もイリスは、残念装備で突き進む。「必ず、立派に残念な令嬢になって、生き延びてみせるわ」
残念な令嬢を目指す、残念なお話です。
【 第五回アイリスNEOファンタジー大賞、銀賞受賞しました。書籍化予定です 】
※「残念の宝庫 〜残念令嬢 短編集〜」を新設しました。
本編に関わる内容もありますので、読むとより楽しんでいただけるかと思います。
「残念令嬢」シリーズからご覧ください。【本編第一〜第六章完結済】
「婚約破棄されたが、そもそも婚約した覚えはない」の後、「初投稿から毎日更新一周年感謝祭」の次に、第七章を連載する予定です。
雰囲気:未登録
展開:ハッピーエンド
注意:R15
主人公のイリスと仲の良かった友人が全員悪役令嬢だったという所から残念……いや斬新なのですが。イリス以外の悪役令嬢が全員破滅フラグ回避に失敗した末にイリスが選んだ手段がまた斬新な残念な令嬢になるというものでした。残念って一体なんなんだと思うかも知れません。そこで少し例を借りて紹介しますと・顔には醜い傷をつける・太ったように偽装・流行を嘲笑ういかれたドレス・両手に肉を掲げて夜会を徘徊ほら段々想像出来て……って想像出来ないでしょ!?少なくとも私はあらすじを読んだ段階では、さっぱり残念の本質というものを見極めることは出来ませんでした。しかし読み始めてみると主人公の残念へ様々なアプローチをしていく姿が残念であると同時に素敵なに思えていくんです。もしこの作品の残念がなんであるのか気になった方がいらっしゃったら是非ご一読下さい。イリスがきっと残念の真髄へと導いてくれるはずです!
アラーナ伯爵令嬢のイリスは、三人の友人と自分の全員が転生者で、乙女ゲーム『碧眼の乙女』全四作それぞれの「悪役令嬢」であることがわかり、シナリオ通りに進まないようにと、友人たちが回避したり、逃避したり、ヒロインを応援したりしても敗北していく中、自分は「残念」な令嬢となって応戦し生き延びることにしました。顔に傷をつけ、太っているように見せかけた上、残念仕様のドレスを着て、両手に肉を掲げて夜会に出席するなど、貴族の令嬢として「残念」と思われるように知恵を絞り、様々な作戦を実行に移していきます。自分の生命がかかっているとはいえ、「残念」な令嬢となるために日々奮闘するイリスの姿を見て、彼女の考えつく作戦の成功を祈りつつ、どんどん読み進めてしまいました。果たしてイリスは無事勝利できるのでしょうか。ぜひ「残念令嬢」をご一読ください。(短編集「残念の宝庫」もどうぞ!)