評価:★★★☆☆ 3
これは――家族に愛されなかった少年と、歌に愛された少女の話――
とある地方都市。
町唯一の柔道場に生まれた少年、一ノ瀬響は、家族との折り合いが悪く、毎日のように家出を繰り返していた。
その回数――実に十七回。あまりに多すぎて、補導にくる警察官とは顔なじみに、友人からは「家出の達人」と揶揄されていた。
そんな響の日常は、一人の少女との出会いで変わる。ただの少女ではない。歌に愛された少女だ。神秘的なまでに美しいその声は、人はもちろん、鳥や草木までもが聞き入るほどだった。
少女もまた、閉塞的な自分の家に嫌気がさしていた。許嫁を紹介されると言われ、切羽詰まっていた。
同じ目的を持った二人は、町からの脱出を試みる。
響が経験をもとに計画を作り、少女はその歌声で資金を稼ぐのだ。
逃げ続ける二人の若者と、二人を探す家族、警察、周りの大人たち――そして、旅の終わりに明かされる、少女を呪う、十年前の事件。二人の若者に、本当の居場所は見つかるのか――
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象