僕の影はライダース――戦闘二輪車だ。

高校生の少年、朝陽（あさひ）は情けなくてスケベでどうしようもない。初めてのデートに大失敗した朝陽はその日、暴走族の総長に勝負をしかけられる。おまえの影がほしい、と総長は言うのだった。朝陽は自身の影に戦闘二輪車――ライダースの能力が秘められていることに気付く。朝陽は総長とのレースに勝利する。そして総長の影を踏むことで決着を下した。影を踏むと相手の影の能力が手に入る。さらに影だけでなく、その相手の人生そのものも手に入れることができる。朝陽は美少女、銀河と出会う。銀河もまた影使いだった。銀河は父親からDVを受けていた。朝陽はその父親に影を踏まれてしまう。ライダースの能力を奪われ、人生を奪われた朝陽にはライダースが最後に使ったライフルと弾丸一発だけが残された。美少女・銀河もまた父親に影を踏まれ、能力も人生も奪われてしまった。朝陽は銀河とともに、影をとり戻すという絶望的な戦いに乗り出す。朝陽は父親と渋谷のスクランブル交差点で激しい戦いを開始した。ライダースが最後に残してくれた一発の弾丸だけを手にして――。