水鳥探偵と異形のものたち

水鳥聖一は探偵である。彼は、殺人鬼である二人の人間を家族として迎え入れ、探偵の頭脳として活用している。
死体を食べる美少女・園崎野バラと、美しい死体しか描かない、隻眼の男・久世俊作。彼らはともに、幼少期に傷を抱えたまま殺人鬼となった、異形な人間であった。

そんな彼らを束ねる水鳥探偵の元に、人探しの依頼がやってくる。
数日前から行方不明になった、東志織という女子大学生を探してほしいという。そして同時期、冴木リカという女子大学生の遺体がスーツケースに詰められたまま遺棄されているのが見つかる。現場には彼女の持ち物が全て丁寧に包装され、リボンをかけられて遺棄されていた。そして同じくして、東志織の元にも、彼女の持ち物だけがギフト包装された状態で自宅に届く。
なぜ犯人は、彼女たちの持ち物を包装したのか。
東志織はなぜ連れ去られたのか。
水鳥探偵は、自らの異形な家族である、殺人鬼の二人に問いかけ、事件の真相を明らかにしていく。

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