評価:★★★★☆ 4.2

 私立高校で生物の教師を務める麻野夕実は、小動物を虐げること、他者を支配することに悦びを見出す嗜虐趣味を持っている。彼女がその性質に目覚めたのは、小学校時代のことだった。クラスで飼育していたハツカネズミの世話を怠った罰として、担任の教師に増えすぎたネズミを溺死させるように命じられたのだ。
 現在の彼女は、「優しい夕実先生」を演じつつ、部活動では飼育している蛇に生きたネズミを食わせて密かに嗜好を満たしていた。残酷だと非難する保護者にも整然として反論する彼女は、全てをコントロールしていると信じている。
 しかし、麻野夕実が演じる理想の教師像に、次第にヒビが入っていく。彼女のせいでクビになったかつての担任、平野の影が彼女の周辺に見え隠れし始める。さらに、異様に馴れ馴れしい女子生徒・春山美波が生物部に出入りするようになり、彼女の「居城」を脅す。
 そして、立て続けに事件が起きる。次第に追い詰められる麻野夕実、彼女を狙う者の正体は……!?

JINKE小説大賞応募作。選択テーマ:② サスペンス・推理もの
【注意】動物虐待の描写があります。


話数:全35話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
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