追放された中年冒険者と死ねずの貴族令嬢の死を探す旅

　不器用で口下手のせいでなかなか依頼を受けれない底辺中年冒険者グラン。
　彼はひょんなことから大陸一と言われる冒険者マーカスとパーティーを組んで依頼をこなしていた。
　ある日依頼に失敗した彼らは全ての責任をグランへ押し付けパーティーから追放。さらにそのせいで悪評が広まりグランは冒険者を続けられなくなってしまった。
　失意のまま、彼は一人、国境沿いの小さな村へと住み着き静かに暮らしていた。
　それから月日は流れたある日、彼の下に一人の少女が尋ねてくる。
　彼女は自分がどんなに殺されても生き返る不死の能力をもった死なずの令嬢であると名乗り、それを信じないグランの前で自殺したのだった。
　あまりの光景に呆然とするグランに生き返った少女は信じてくれたかと問う。
　その後、彼女のこれまでの経験を聞いたグランは彼女に惹かれて彼女を殺したいと思い、少女を殺すために共に旅に出ることを決意する。
　その旅先で出会う、グランを貶めた元凶のマーカスとベルナデット、かつての仲間の魔術師、二人に助言をくれる錬金術師。そして、行く手を阻む貴族や国。
　冒険者を辞め一人生きるグランと死ねないことを嫌い死を願うシャーロット。二人は死ぬために旅に出る。