評価:★★★★☆ 3.9
俺には自分を殺した者に乗り移る能力がある。
ある日俺が散歩していると、遠くで何かが光った。と思った次の瞬間、俺の体は粉々に吹き飛んでいた。どうやらどこぞの魔王が、自らに挑んできた冒険者達に軽く力を示そうと、強力な魔法で山を一つ消し飛ばしてしまったようだ。
そしてそこに俺がいた。
今、俺の前には腰を抜かして座り込んでいる冒険者達の姿がある。
いかん、このままでは勇者が俺を殺しに来る。
勇者は魔王を殺すために存在する。話し合いの余地は無い。
そして俺が勇者に殺されたら、勇者が俺になる。
苦労して魔王を倒したのに、結果俺になってしまうなんて、勇者が不憫過ぎる。そうなる前に、誰かに殺されなくてはならない。
※タイトル、あらすじの展開に入るのは五十八話からです。長くて申し訳ありません。