ドワーフの童話 完結日:2012年3月13日 作者:松宮星 評価:★★★★☆ 4.3ドワーフ国の若い王子様が人間族のとてもとても美しいお姫様に恋をした……「ドワーフの恋」他、「不死王からの誘い」「エルフの疑惑」「人馬の問いかけ」「人狼の牙」「海人の驕り」「大妖精の一度」「竜の咆哮」「有翼人の夢」「小鬼の王冠」の十篇。大人になった少年少女向け童話。冬の童話祭2012参加作品。 (※)スピンオフ作品追加あり。 話数:全13話 ジャンル:ファンタジー 童話 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 ドワーフ 時代:未登録 舞台:異世界西洋 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ドワドワ 一つだけ教えて 人外 童話 群像劇 訓話 詭弁と策略と愛 魔人 注意:残酷な描写あり なろうで小説を読む
ファンタジー童話である。カテゴリーはそれ以外の何物でもない。だが本作がまず面白いのは、主役がドワーフであることだ。王子でも王女でも村人でもなく、人間ですらない。地下の洞窟に住み、小柄で、力が強く、手先も器用で、偏屈で風呂嫌いなドワーフだ。ドワーフの国の王様とお后様が、この童話の主人公である。この時点でかなり面白いのだが、本作はドワーフ王国で起こるさまざまな問題の中に、人間社会にも当てはまる普遍的な命題を織り込んでいる。平易でかつ面白い文章のまま、様々な命題に挑んでいる本作は、まさに『童話』と呼ぶにふさわしいだろう。文章はすべて一話簡潔。一話だいたい5000字くらい。そのとっつき易さも素晴らしい。未だ完結はしていないが、読みやすい冬の童話祭のとっかかりにするのも如何だろうか?ファンタジー世界好きならば、損はないと思える。